セフメタゾール
分子式: | C15H17N7O5S3 |
その他の名称: | セフメタゾール、CS-1170、Cefmetazole、SKF-83088、CMZ、(6R)-7α-[2-(Cyanomethylthio)acetylamino]-7β-methoxy-3-(1-methyl-1H-tetrazol-5-ylthiomethyl)-8-oxo-5-thia-1-azabicyclo[4.2.0]oct-2-ene-2-carboxylic acid、(6R,7S)-7-[[[(Cyanomethyl)thio]acetyl]amino]-7-methoxy-3-[[(1-methyl-1H-tetrazol-5-yl)thio]methyl]-8-oxo-5-thia-1-azabicyclo[4.2.0]oct-2-ene-2-carboxylic acid、(6R)-7-[[[(Cyanomethyl)thio]acetyl]amino]-7β-methoxy-3-[[(1-methyl-1H-tetrazol-5-yl)thio]methyl]-8-oxo-5-thia-1-azabicyclo[4.2.0]oct-2-ene-2-carboxylic acid、(6R,7S)-7-[2-[(Cyanomethyl)thio]acetylamino]-7-methoxy-3-[[(1-methyl-1H-tetrazol-5-yl)thio]methyl]-8-oxo-5-thia-1-azabicyclo[4.2.0]octan-2-ene-2-carboxylic acid |
体系名: | (6R)-7-[[[(シアノメチル)チオ]アセチル]アミノ]-7β-メトキシ-3-[[(1-メチル-1H-テトラゾール-5-イル)チオ]メチル]-8-オキソ-5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]オクタ-2-エン-2-カルボン酸、(6R,7S)-7-[2-[(シアノメチル)チオ]アセチルアミノ]-7-メトキシ-3-[[(1-メチル-1H-テトラゾール-5-イル)チオ]メチル]-8-オキソ-5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]オクタン-2-エン-2-カルボン酸、(6R,7S)-7-[[[(シアノメチル)チオ]アセチル]アミノ]-7-メトキシ-3-[[(1-メチル-1H-テトラゾール-5-イル)チオ]メチル]-8-オキソ-5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]オクタ-2-エン-2-カルボン酸、(6R)-7α-[2-(シアノメチルチオ)アセチルアミノ]-7β-メトキシ-3-(1-メチル-1H-テトラゾール-5-イルチオメチル)-8-オキソ-5-チア-1-アザビシクロ[4.2.0]オクタ-2-エン-2-カルボン酸 |
セフメタゾール
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/25 08:00 UTC 版)
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IUPAC命名法による物質名 | |
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臨床データ | |
販売名 | セフメタゾン |
Drugs.com | 国別販売名(英語) International Drug Names |
MedlinePlus | a601206 |
法的規制 |
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薬物動態データ | |
血漿タンパク結合 | 83.6-84.8 % |
代謝 | 代謝を受けず未変化体のまま排泄 |
排泄 | 尿中 |
データベースID | |
CAS番号 |
56796-20-4 ![]() |
ATCコード | J01DC09 (WHO) |
PubChem | CID: 42008 |
DrugBank | DB00274 ![]() |
ChemSpider | 38311 ![]() |
UNII | 3J962UJT8H ![]() |
KEGG | D00910 ![]() |
ChEBI | CHEBI:3489 ![]() |
ChEMBL | CHEMBL1201195 ![]() |
化学的データ | |
化学式 | |
分子量 | 471.53 g·mol−1 |
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セフメタゾール(Cefmetazole)はセファマイシン系の抗生物質で、通常、第2世代セファロスポリン系に分類される。術後感染予防抗菌薬の1つとして、日本化学療法学会/日本外科感染症学会のガイドラインで推奨されている抗生物質の1つである[1]。
効能・効果
- 適応菌種
- 適応症
副作用
セフメタゾールの化学構造は、他のいくつかのセファロスポリン系抗生物質と同様に、N-メチルチオテトラゾール(NMTTまたは1-MTT)側鎖を含んでいる。この抗生物質は体内で分解される際に、遊離したNMTTを放出し、低プロトロンビン血症(ビタミンKエポキシド還元酵素の阻害によるものと考えられる)や、アルデヒド脱水素酵素の阻害による、ジスルフィラム(抗酒薬)で生じるのと同様のエタノールとの反応を引き起こすことがある[2]。短腸症候群患者においてビタミンK欠乏による凝固異常を生じた報告がある[3]。
抗菌感受性スペクトラム
セフメタゾールは広域セフェム系抗菌薬 (βラクタム系抗生物質)であり,尿路感染症や皮膚感染症の原因菌に対して有効である。放線菌由来であるセファマイシン系の特徴として、嫌気性菌・腸内細菌・ESBLに対する感受性を持つことが多い。以下は、医学的に重要な数種の微生物に対する最小発育阻止濃度感受性データである。
- バクテロイデス・フラジリス: 0.06 - >256 µg/ml
- クロストリジウム・ディフィシル: 8 - >128 µg/ml
- 黄色ブドウ球菌: 0.5 - 256 µg/ml (メチシリン耐性黄色ブドウ球菌を含む)[4]
開発・販売元
セフメタゾールは製薬会社の三共(現・第一三共)が開発、1979年(昭和54年)8月27日付で製造販売承認を取得し、翌1980年(昭和55年)2月1日に「セフメタゾン」の商標名にて発売を開始した[5][6][7]。
その後、第一三共が2018年(平成30年)に策定した経営方針の中で癌領域への優先的経営資源投入を表明、これに伴う事業最適化を進捗させていく中で「セフメタゾン」を初めとする長期収載品41製品の国内製造販売承認をアルフレッサHDの子会社であるアルフレッサ ファーマに譲渡すると発表。「セフメタゾン」は2019年3月1日付けでアルフレッサ ファーマの製品として再出発した[8][9]。
出典
- ^ “委員会報告・ガイドライン|委員会報告・ガイドライン|公益社団法人日本化学療法学会”. www.chemotherapy.or.jp. 2023年4月18日閲覧。
- ^ “Antibiotics, antifungals, and antivirals”. Goldfrank's toxicologic emergencies. New York: McGraw-Hill. (2006). pp. 847. ISBN 0-07-143763-0 2009年7月3日閲覧。
- ^ 充, 木村; 真実, 亀谷; 弘幸, 梶丸; 裕靖, 園山 (2019). “Nmtt基を有するセフェム系抗生物質の使用後に発生した血液凝固障害の1例”. 医学検査 68 (4): 781–785. doi:10.14932/jamt.19-33 .
- ^ “Cefmetazole, free acid Susceptibility and Concentration Range (μg/ml) Minimum Inhibitory Concentration (MIC) Data”. The Antimicrobial Index. TOKU-E (2020年1月6日). 2023年1月12日閲覧。
- ^ 『医薬品インタビューフォーム『日本薬局方 注射用セフメタゾールナトリウム ”セフメタゾン”』』(PDF)(レポート)2019年3月、1頁 。2025年8月25日閲覧。「1頁目(ファイル実体に即した場合は”6頁目”)「I. 概要に関する項目」より。2019年3月改訂版」
- ^ 『気管支肺炎の治療におけるセフメタゾール』(レポート)1981年6月25日、856(30)頁 。2025年8月25日閲覧。「ファイル実体に即した場合は”1頁目”」
- ^
セフメタゾン (Report). 工業所有権情報・研修館. 30 May 1981. 2025年8月25日閲覧.
登録番号…第1463891号、出願人(当初)…三共株式会社
- ^ 『日本における長期収載品41製品の承継(譲渡)及び当社の会社分割(簡易吸収分割)について』(プレスリリース)第一三共、2018年7月31日 。2025年8月25日閲覧。
- ^ 『長期収載品の製造販売承認承継のご案内』(プレスリリース)第一三共、第一三共エスファ、アルフレッサ ファーマ、2018年11月 。2025年8月25日閲覧。
外部リンク
- 『嫌気性菌をめぐる複数菌感染』(1982年) - 【当該映画作品製作時点基準】嫌気性菌(生物)の実態が次第に明らかになりつつある中、好気性菌と嫌気性菌による複数感染に対しては双方に感受性のある抗生物質を使用する必要性のあることを、動物実験と臨床例を通じて明示した作品。再生開始12分52秒後以降にはセファゾリンが比較対象として登場する。製薬会社の三共(現・第一三共)の企画、持田製薬の提供の下でヨネ・プロダクションが製作。『科学映像館』より
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