スタジオぬえ批判
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ぬえのデザインの魅力として、絵的な格好良さで誤魔化さず、メカの構造や機能性を捉えて描く点が挙げられる。ただし、ジャンルによってリアリティーのさじ加減は変えている。デザインベースとして先端技術を取り入れるため宇宙開発専門家や軍事評論家、防衛産業技術者らと定例会合を開き、情報交換やブレインストーミングを行っていた。また、日本で見られないNASA関連の資料をアメリカへ渡って入手するなど、当時としては精力的な情報収集も行っていた。 この姿勢に対し、1982年にコアなSFファン向けのSF専門誌『SFイズム』誌上において、スタジオぬえのデザインが理詰めではないとして批判が繰り広げられた。大友克洋のSF漫画『武器よさらば』に登場するプロテクター・スーツと対比する形で、ぬえ版の『宇宙の戦士』のパワード・スーツが実際には人間の骨格では装着できないとの指摘があった。同時にスタジオぬえの『SFマガジン』の連載記事で披露された宇宙戦艦論などを批判する投稿記事「スタジオぬえ批判」が連載された。 同様にぬえのデザインについては、当時盛んに用いられた概念である「SFマインド」の有無についての批判や論争も、数多くのアニメ趣味誌やSF趣味誌で見られた。ただし、ぬえのメンバーについては、高千穂を筆頭に当時の「SFマインド」肯定派の一翼を担っていると見られていた人物たちではある。
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