スキル管理
【英】:Skill Management
「完全生産」という国際水準の目標を掲げ、「動機づけ管理」「改善管理」「維持管理」「フィードバック」の4つのマネジメントプロセスをサイクル化し、信頼性向上のスキルを身に付ける総合マネジメント体系。
管理技術としてのスキル管理は、日本能率協会の中井川正勝が、設備生産性不振の打破に取り組んだ結果を体系化したものである。
サイクル化すべき4つのマネジメントプロセスの意味付けは、以下のようになる。
1.動機づけ管理
非効率現象は、人間行動の欠陥から発生している。
人間の態度・行動の変容を促し、微欠陥一掃の困難な改善活動に挑戦する意欲を高める。
2.改善管理(管理者の責任)
品質不良や設備故障は、夥しい数の微欠陥により発生している。
ルッサーの乗積則などで明らかなように、信頼性を得るには、今までの常識を捨てて微欠陥の一掃に徹する。
3.維持管理(作業者の責任)
正しい仕事のやり方は、「何故そうするのか」「そうしないと、どんな不具合が発生するのか」を教え、条件反射的な行動に至るほどに訓練し、スキルフルな作業者を育成する。
4.フィードバック
統計を基に成果を確認し、悪化したときは行動を反省し再挑戦するダイナミックな体系を整備する。
スキル管理の目標として掲げた「完全生産」は「人間の限界への挑戦である」とも言える。
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