システムアカウントとユーザアカウント
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/11 03:58 UTC 版)
「RSTS/E」の記事における「システムアカウントとユーザアカウント」の解説
各プロジェクトのプログラマ番号0は、グループアカウントとして予約しておくのが一般的で、特殊記号 "#" で参照できる。あるユーザーの番号が [20,103] だとすると、"#" が前置された名前のファイルはユーザー番号 [20,0] のアカウントで格納されたファイルだとわかる。 特別なプロジェクト番号が2つある。プロジェクト番号0はシステムソフトウェア用に予約されているのが一般的で、version 9 より以前には1つしかアカウントがなかった(つまり、[0,1] しかなかった)。プロジェクト番号1を与えられたプログラマには特権が付与されており、Unix系のrootに似ているが、[1,0] から [1,254] までの全アカウントに特権がある点が異なる。version 9 以降、システム管理者が任意のアカウントに特権を付与できるようになった。 アカウント [0,1] はOSのシステムファイルなどに使われている。次の例の右端の太字はコメントである。 DIR [0,1] Name .Ext Size Prot Date SY:[0,1]BADB .SYS 0P < 63> 06-Jun-98 List of bad blocksSATT .SYS 3CP < 63> 06-Jun-98 Bitmap of allocated disk storage INIT .SYS 419P < 40> 06-Jun-98 Operating system loader programERR .ERR 16CP < 40> 06-Jun-98 System error messagesRSTS .SIL 307CP < 60> 06-Jun-98 Operating system itselfBASIC .RTS 73CP < 60> 06-Jun-98 BASIC-PLUS run time systemRT11 .RTS 20C < 60> 06-Jun-98 RT-11 run time systemSWAP .SYS 1024CP < 63> 06-Jun-98 System swap file CRASH .SYS 35CP < 63> 06-Jun-98 System crash dumpRSX .RTS 16C < 60> 23-Sep-79 RSX-11 run-time systemTECO .RTS 39C < 60> 24-Sep-79 TECO text editorTotal of 1952 blocks in 11 files in SY:[0,1](注: この表示は Version 9 より以前のものである) DIR コマンドはCCLとしてインストールされており、DIRECT というプログラムの実行に等しい。[0,1] はOS用アカウント番号(と同時にディレクトリ名)である。ファイル名の次に表示されているのは512バイト単位のブロック数で表したサイズである。"C" はそのファイルが連続ブロックを割り当てられていることを示す。"P" は特権ユーザーでも削除できない保護されたファイルであることを示す。次の("< 40>" のように)括弧に囲まれた数値は、十進数でファイルプロテクションを示している。他のプログラマ番号や他のプロジェクト番号のユーザーから見えるか、更新可能か、実行可能かなどを示すもので、UNIXのファイルパーミッションに相当する。 ライブラリファイル群はアカウント [1,1] が付与されており、通常は論理名 "LB:" で参照される。アカウント [1,2] はシステム起動アカウントで、システムのCUSPSが含まれており、"CUSP$" が名前に前置される。同様に、[1,3] では "!"、[1.4] では "%"、[1,5] では "&" が前置される。アカウント [1,1] はユーザーがログインに使うことが許されており、POKEシステムコールでメモリ上の任意の位置の値を変更することができる。したがって、この [1,1] がUnix系のスーパーユーザーに最も近い。
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