シェンゲン圏外との境界管理に関する規則
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/23 06:50 UTC 版)
「シェンゲン圏」の記事における「シェンゲン圏外との境界管理に関する規則」の解説
シェンゲン協定の関連規定では、シェンゲン圏内に入域したり、圏外へ出域したりする個人に対して厳格な検査を実施することを求めている。これらの検査は欧州連合の欧州国境沿岸警備機関が統一された規則に従って実施している。国境検査、監視、シェンゲン圏への入域許可についての要件といったものの詳細は「シェンゲン協定加盟国出入国規定」と呼ばれる欧州連合の規則で定められている。シェンゲン圏と非シェンゲン圏との境界を越えようとする個人全員に対して、最低限の身分確認を受けなければならない。またシェンゲン圏に入域する資格があるかどうかについても確認を受ける必要がある。出国管理では、とりわけ、シェンゲン圏から出域する個人が最初に入域した地でシェンゲン圏に入域する資格があったかどうか、その個人が許容期間を超えて滞在していたかどうかが判断され、またシェンゲン情報システムや各国のデータファイルに登録されている人物や物についての注意事項、たとえばシェンゲン加盟国から逮捕状が発行されているかどうかなどについて照会される。 シェンゲン圏外との国境検査所は、境界を横切る道路、空港、港に設置されており、また列車の車内でも検査が実施される。セウタを除けば、域外との境界に沿ってフェンスが設置されるということはあまりない。ただしスロバキアとウクライナの国境など一部の管理強化地点には、監視カメラや赤外線装置といったものが配備されている。またシェンゲン圏諸国南部では沿岸警備によって民間船が許可なく侵入しないよう常時警戒している。 シェンゲン関連規定ではシェンゲン圏外から入域するすべての旅客事業者に対して、乗車・搭乗前に乗客が入域に必要な渡航文書や査証を所持しているかどうかを確認することを求めている。これはシェンゲン圏内に上陸したあとに旅券検査所で亡命を申請することを避けるための措置である。 航空用出域スタンプ(チェコ・ルズィニエ国際空港において発行) 鉄道用出域スタンプ(ドイツ・バート・シャンダウ駅において発行) 自動車用出域スタンプ(ポーランド・コルチョヴァにおいて発行) 船舶用出域スタンプ(フィンランド・ヘルシンキ港において発行)
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