サヘル諸王国の歴史
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/07 00:13 UTC 版)
この地域で最初に台頭した有力国家はガーナ帝国だった。およそ8世紀に設立され、今日のセネガルとモーリタニアを中心としており、ウォロフ族の商人による駄獣の導入の恩恵を受けた最初の存在だった。ガーナは750年頃から1078年までの間、この地域を支配した。この時期のこの地域のより小さな国家には、西にテクルール、南にマリのマリンケ王国、東にガオを中心としたソンガイが含まれていた。 ガーナがムラービト朝からの侵略に直面して崩壊したとき、一連の短命な王国、特にソソ王国(英語版)が続いた。1235年以降、マリ帝国が台頭してこの地域を支配し、最南端のボノと交易した。ガーナの西、現在のニジェールとマリにあるニジェール川に位置し、1350年代に最盛期に達したが、1400年までに多くの従属国の支配権を失った。 これら諸国の中で最も強力なのはソンガイ帝国であり、1460年代にスンニ・アリ王の代に急速に拡大した。 1500年にはカメルーンからマグリブにまで広がっていたアフリカ史上最大の国である。それでも非常に短命で、モロッコの持つマスケット銃の威力に直面したことで、1591年に崩壊した。 はるか東のチャド湖では、9世紀に設立されたカネム・ボルヌ帝国が、中央サヘル地域でより卓越した存在になっていた。彼らの西側では、ゆるやかに統一されたハウサの都市国家が支配的になった。この2つの国の間の関係は不安定な物だったが、国それ自体は非常に安定していた。 1810年、ソコト帝国が勃興してハウサを征服し、より中央集権化された国家を作り上げた。カネム・ボルヌは存在し続けた。
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