ササラダニの分類研究
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 05:03 UTC 版)
青木淳一は、日本におけるササラダニ分類研究の草分けであり、同時にそのレベルを世界のトップレベルに押し上げた。 大学までは昆虫学を中心に活動し、山崎輝男率いる害虫学研究室を選んだ。が、ここで佐々学の『疾病と動物』に出会い、この本のダニの項の最後の「甲虫のような美しい姿」「ほとんど研究されていない」というくだりに感動したという。そのため、同研究室に所属しながらササラダニ研究に着手した。その後、ハワイからアジア一帯にも手を広げつつ、一貫してササラダニの分類研究を続けた。 青木以前には、日本のササラダニとして知られていたのは岸田久吉の記録した6種のみであったが、2000年代には660種が知られるようになった。その約半数の320種は青木が発見、新種記載したものである。日本国外でも98種の新種を記載した。 生態面でも、ニューギニアでのゾウムシの背に生える地衣類の上に生息する種の発見や、インドネシアでのアリの家畜として養われる種の発見などでも知られる。また、自然環境、植生との関連についても研究し、ササラダニの種組成を生物指標とすることを考案した。後に、土壌動物一般についても同様のことを試みている。その成果は、学校教育の場面や各地自治体の調査などに活用されている。
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