コード会のコードの評価
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/11 05:36 UTC 版)
コード会が作成したコードは、以下のようないくつかの点で先を見据えた先進性の高いものであると評価されている。 厳しいハードウエア環境の中で、7ビットや6ビットといったコードが普通であり、中には5ビットや4ビットといったコードも少なくなかったため、システムごと(機械ごと)に異なり、さらには目的ごと(アプリケーションごと)に異なったコードを入れ替えて使用するのが普通であった当時(1950年代)の状況の中で、全てのハードウエア・全てのソフトウエアに共通であり、さらには国際的にも共通のコードを使用するべきことを主張したこと。 当時のコンピュータ用の文字コードはテレックス用の文字コードに由来する鍵盤の文字の物理的な配列順(それは概ね配列された文字の使用頻度順でもある)の文字コードが有力であったが、そのような状況の中で、処理(特に検索と整列)の利便性を重視して辞書順(英字はアルファベット順、カナは五十音順)を主張したこと。和田がこのようなコードを考えたのは機械翻訳のような自然言語処理を想定してのことであったとされる。なお、和田弘の指示による電気試験所のETL Mark IVを利用した機械翻訳用コンピュータ「やまと」や、九州大学のKT-1など、日本における機械翻訳の研究は当時既にはじまっていた。 6ビットコードと8ビットコードの二つを設計したが、8ビットコードは6ビットコードの完全な上位互換になっていること。(数年後の1967年に制定された「ISO R 646」(現在の「ISO/IEC 646」)が互換性の無い6ビットコードと7ビットコードの併記であったことと比べても先進的であるといえる。これに対して和田弘が情報処理学会規格委員会委員長として制定に関わり1969年6月1日に制定されたJIS C 6220には、7ビットコードと8ビットコードが定められているが、8ビットコードは7ビットコードの完全な上位互換になっている。)
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