コンクリート自体が特殊なもの
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 18:06 UTC 版)
「コンクリート」の記事における「コンクリート自体が特殊なもの」の解説
一般的なコンクリート(普通コンクリート)以外に、以下のように特殊な目的に用いられるコンクリートがある。 高強度コンクリート 高層建築や大スパン建築の実現のために開発された、普通コンクリートよりも強度の高いコンクリート。高強度コンクリートは設計基準強度は36N/mm2~、超高強度コンクリートでは60N/mm2超のものもある。超高層マンションの増加に寄与している。 硬化時に内部の気泡を減少させて密度を高めているが、近年地震時などの火災熱により内部の水分が気化膨張して破裂する「爆裂」の危険が指摘され(通常のコンクリートは気泡が水分の逃げ道となる)、2000年頃よりポリオレフィン系の繊維などを混入して高温時に水分の逃げ道を生じさせる対策が行われている。 遮蔽コンクリート 鉛などの比重の大きな金属や高密度の骨材を用いるなどの方法で、放射線遮蔽機能を持たせたコンクリート。放射性廃棄物の容器、原子力施設の一部、核シェルターなどに用いられる。なお、コンクリート自体もガンマ線・中性子線等の遮蔽能力を有するが、遮蔽コンクリートはそれを更に強化したものである。重量コンクリートとも呼ばれる。 軽量コンクリート 軽量骨材などを用いて普通コンクリートよりも密度を軽くしたコンクリート。普通コンクリートよりは強度が劣るとされる。強度をさほど必要とせず、重量を節減したいシンダーコンクリートなどの箇所に用いる。超軽量コンクリートの中には比重1.0以下で水に浮くようなものも開発されており、住宅の外壁材や防音材などに使用されている。ヘーベル板、パワーボード、ALCなどの名称で流通している。 緑化コンクリート 直接植栽のできるコンクリートであり、屋上緑化や壁面緑化、河川の護岸工事等に用いられる。粗骨材の間に空隙を持たせ、根・空気・水が通るようになっている。 水密コンクリート 高い水密性を求められるプール、水槽等に使用されるコンクリートである。
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