コマ‐しゅうさ〔‐シウサ〕【コマ収差】
コマ収差(軸外)
物面の光軸外の点から光軸に対していろいろな角度で出射した電子線がレンズを通ったあと、像面上で1点に結像せず円錐状(彗星状)の像を作る収差。円錐の頂角(彗星の尾の開き角)は60°になる。ザイデルの5収差の一つで、レンズに固有な収差である。寄生収差である軸上コマ収差とは別物である。対物レンズでは理論上、球面収差の次に、軸外収差のうちで最も重要な収差。軸外コマ収差補正の例はあるが、高分解能像に対するコマ収差の効果は小さい。コマの名称はcometに由来する
- ザイデルの5収差
- コマ収差(軸上)
コマ収差(軸上)
コマ収差
コマ収差
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/11/15 00:13 UTC 版)


コマ収差(コマしゅうさ、comatic aberration)とは、光軸外の1点を光源とする光が、像面において1点に集束しない収差をいう[1][2]。
球面収差、非点収差、像面湾曲、歪曲収差と並んでザイデル収差の一つである[1][2]。
コマとは頭髪のギリシア語[1][2]で、点光源が散在する夜景などを撮影すると頭髪[2]や彗星[注釈 1][1]のように一方に尾を引いてボケた像となる[2][1]ことが名称の由来である。不自然なアウトフォーカス像の原因にもなる。
解決手段
正弦条件を満たすとコマ収差は完全に除去される[2]。F値を大きくすると減少し、F6以上ではほとんど気にならなくなる[2]。
脚注
注釈
- ^ 彗星の英語cometの由来もギリシア語の頭髪である。
出典
参考文献
- 吉田正太郎『天文アマチュアのための望遠鏡光学・屈折編』誠文堂新光社、1989年。ISBN 4-416-28908-1。
- 吉田正太郎『天文アマチュアのための望遠鏡光学・反射編』誠文堂新光社、1988年。 ISBN 4-416-28813-1。
コマ収差
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/09/05 14:36 UTC 版)
光軸外の1点を光源とする光が、像面において1点に集束しない収差。詳細は「コマ収差」を参照
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