グランドスラム_(ゴルフ)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > グランドスラム_(ゴルフ)の意味・解説 

グランドスラム (ゴルフ)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/29 06:02 UTC 版)

ゴルフにおけるグランドスラムGrand Slam)とは、メジャー選手権をすべて制覇することである。

グランドスラム

同一年のメジャー選手権をすべて制覇することをグランドスラムという。キャリア・グランドスラムと区別する場合は、年間グランドスラムという。

男子

男子の場合は

をすべて制覇することをいう。

1930年に、当時28歳のボビー・ジョーンズが当時の世界4大タイトルであった全英アマチュア全米アマチュア全英オープン全米オープンを1年のうちにすべて制覇した。スポーツ界において『グランドスラム』という言葉が用いられたのはこれが最初である。ジョーンズは生涯アマチュアを貫いたため、現在のゴルフ界の『グランドスラム』は当時の意味とは異なっている。マスターズ・トーナメントの会場である「オーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブ」(アメリカ・ジョージア州)は、ボビー・ジョーンズが競技生活からの引退後に設計したコースである。第1回マスターズは1934年に開催された。グランドスラムの定義が現在の物になって以降、年間グランドスラムが達成された事例は一人もない。

タイガー・ウッズ2000年全米オープンから2001年マスターズまでメジャー選手権4連覇を達成した時、これを『グランドスラム』と認定するかどうかでマスメディアの間に論争があった。前人未踏の偉業であったが、"2年にまたがる"この記録は結局グランドスラムとは認定されず、『タイガースラム』と呼ばれることになった。

女子

女子の場合は

をすべて制覇することをいう。

女子のゴルフ・メジャー選手権は、長い歴史の中で何度も変更されている。そのため"当時のメジャー選手権をすべて制覇した選手"を網羅しなければならない。全米女子プロゴルフ選手権と全米女子オープンは一貫して変わっていないが、他の2つのトーナメントに変更があった点は注意を要する。最近でも女子メジャーの最終戦が、2000年までは「デュモーリエ・クラシック」であったものが、2001年から全英女子オープンに変更されている。さらに2013年からエビアン選手権がメジャーに昇格し加わり5大会となった。また、大会開催時期も年によって異なることが多かった。

シニア

シニアの場合は

をすべて制覇することをいう。2017年にドイツのベルンハルト・ランガーが全米シニアで優勝したことで生涯グランドスラムを達成している。

キャリア・グランドスラム

メジャー選手権を生涯のうちにすべて制覇することを『キャリア・グランドスラム』という。

男子

故人 †
歴代1位 ‡

マスターズ時代以前

選手 GS
タイトル
グランド
スラム
全米アマチュア 全米オープン 全英オープン 全英アマチュア
ボビー・ジョーンズ 13 1: 1930 5: 1924, 1925,
1927, 1928,
1930 ‡
4: 1923, 1926,
1929, 1930 ‡
3: 1926, 1927,
1930
1: 1930

マスターズ時代

選手 GS
タイトル
キャリア
スラム
マスターズ 全米オープン 全英オープン PGA
ジーン・サラゼン 7 1 (1935) 1: 1935 2: 1922, 1932 1: 1932 3: 1922, 1923,
1933
ベン・ホーガン 9 1 (1953) 2: 1951, 1953 4: 1948, 1950,
1951, 1953 ‡
1: 1953 2: 1946, 1948
ゲーリー・プレーヤー 9 1 (1965) 3: 1961, 1974,
1978
1: 1965 3: 1959, 1968,
1974
2: 1962, 1972
ジャック・ニクラス 18 3 ‡ (1966, 1971, 1978) 6: 1963, 1965,
1966, 1972,
1975, 1986 ‡
4: 1962, 1967,
1972, 1980 ‡
3: 1966, 1970,
1978
5: 1963, 1971,
1973, 1975,
1980‡
タイガー・ウッズ 15 3 ‡ (2000, 2005, 2008) 5: 1997, 2001,
2002, 2005,
2019
3: 2000, 2002,
2008
3: 2000, 2005,
2006
4: 1999, 2000,
2006, 2007
ローリー・マキロイ 5 1 (2025) 1: 2025 1: 2011 1: 2014 2: 2012, 2014

女子

女子で『キャリア・グランドスラム』を達成した選手は6人いる。以下に選手名と達成年を記す。

最初の2人、ルイーズ・サグスとミッキー・ライトの時代は「タイトルホルダーズ選手権」と「女子ウェスタンオープン」がメジャー選手権だった。タイトルホルダーズ選手権は1937年1966年1972年まで、女子ウェスタンオープンは1937年1967年までメジャー選手権であった。


スーパー・グランドスラム

5人目の達成者、カリー・ウェブは1999年のデュモーリエ・クラシック → 2002年の全英女子オープンを制覇しているため「スーパー・グランドスラム」と呼ばれたが、これは「過渡期」的な用語と言えよう。もし、ジュリ・インクスターが全英女子オープンを制覇すれば、スーパー・グランドスラム成立の可能性がある。アニカ・ソレンスタムはデュモーリエ・クラシックで優勝経験がないため、スーパー・グランドスラムには該当しない。

ダブル・グランドスラム

すべての4大メジャーで2勝以上あげることをダブル・グランドスラムといい、ジャック・ニクラスが1971年に、タイガー・ウッズが2005年に達成。

トリプル・グランドスラム

すべての4大メジャーで3勝以上あげることをトリプル・グランドスラムといい、ジャック・ニクラスが1978年に、タイガー・ウッズが2008年に達成。

関連項目

外部リンク


「グランドスラム (ゴルフ)」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「グランドスラム_(ゴルフ)」の関連用語

グランドスラム_(ゴルフ)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



グランドスラム_(ゴルフ)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのグランドスラム (ゴルフ) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS