ギリシャ指標
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/11 21:20 UTC 版)
fをオプションの価格、Sを原資産の価格、σをボラティリティ、tを時間とした時に、以下のように定義される。 Δ = ∂ f ∂ S Γ = ∂ 2 f ∂ S 2 K = ∂ f ∂ σ Θ = ∂ f ∂ t {\displaystyle {\begin{aligned}\Delta &={\frac {\partial f}{\partial S}}\\\Gamma &={\frac {\partial ^{2}f}{\partial S^{2}}}\\\mathrm {K} &={\frac {\partial f}{\partial \sigma }}\\\Theta &={\frac {\partial f}{\partial t}}\end{aligned}}} 以下の関係性が成立する。 d f = Δ d S + 1 2 Γ d S 2 + K d σ + Θ d t {\displaystyle df=\Delta dS+{\frac {1}{2}}\Gamma dS^{2}+\mathrm {K} d\sigma +\Theta dt} Δ(デルタ) 原資産価格が1上昇する時、プレミアムが上昇する割合。コールならば正の、プットならば負の値である。また絶対値は、OTMで権利行使価格から離れるほど低くなり、ATMでほぼ0.5となり、ITMに入ると1に近づくが、1以上になることはない。 しかし、例えばデルタ0.2のコールは原資産が100円上昇すれば100×0.2で20円上昇するはずだが、実際そうはならない。後述のガンマによりデルタ自体が変化するからである。なおデルタは権利行使される確率も表している。 Γ(ガンマ) 原資産価格が1上昇する時、デルタが上昇する割合。常に正の値でATMで最大である。 κ(カッパ)もしくはベガ インプライド・ボラティリティ (IV) が1上昇する時、プレミアムが上昇する割合。常に正の値でATM付近で最大になる。またSQ算出日までの日数の長いものほどベガは大きくなる。 Θ(セータ)もしくはシータ 1日の時間の経過により失われるオプション・プレミアム。常に負の値。原資産価格が変わらなければSQ算出日に近づけば近づくほど権利行使できる確率が少なくなるため。このように、オプション・プレミアムが時間の経過と共に小さくなっていくことを「タイム・ディケイ」という。 なお、オプションの買いの時はギリシャ指標の値に枚数を、売りの時は枚数×(-1)を、それぞれかける。
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