ギリシャ文字の成立
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 15:00 UTC 版)
「ギリシャの歴史」の記事における「ギリシャ文字の成立」の解説
この時期にフェニキア文字を借用したギリシャ文字が発明され、これ以降、文字で残された史料が生まれる。また、これまで口伝で伝えられてきたホメロスの叙情詩やヘシオドスの詩などが文字化されたが、それ以上に文字は政治を行うために利用され、クレタ島で発掘された石に刻まれた現存する最古の成文法である「前七世紀の法」が制定されたことも明らかである。このギリシャ文字の成立により、ホメーロス(ホメロス)の二大叙情詩『イリアス』と『オデュッセイア』が生まれたが、これはフェニキア人との接触によりギリシャ人としてのアイデンティティが必要になり、500年間伝聞されて来た『イリアス』『オデュッセイア』が固定化されたとされる。また、ギリシャ文字の導入が『イリアス』『オデュッセイア』の文字で固定するために発明されたという説も存在している。 この前七世紀の法には権力の集中が行われないようにするため、権力者が何度も同じ職に短期間で就くことを禁止しており、平民たちが政治に参加していたことがうかがえる。
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