キャリアの頂点、そしてバンド崩壊の予兆
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 07:15 UTC 版)
「デペッシュ・モード」の記事における「キャリアの頂点、そしてバンド崩壊の予兆」の解説
1989年、シングル「Personal Jesus」を発表。カントリー・ミュージックやブルースを匂わせるギターフレーズとメロディが注目を浴びる。翌年1990年には「Enjoy the Silence」を発表。全英6位、全米8位という過去最高の記録を残す。そしてアルバム『ヴァイオレーター』はバンド史上最大のヒット作として記録され、アメリカだけでも350万枚も売り上げている。バンドの楽曲もクオリティを増し、10年間で築き上げてきたデペッシュ・モードの集大成的な作品となった。 ツアー終了後、1991年にヴィム・ヴェンダースの映画『夢の涯てまでも』に「Death's Door」を提供した以外は目立った活動はなかった。 1992年からバンドは次のアルバムに向け活動を再開、録音はスペインで行われたが、街から遠く離れた別荘で行われたため、事実上の監禁状態にあった。そうした中で生まれたシングル「I Feel You」はグランジ・ロックやオルタナティヴ・ロックの影響を色濃く受けたロックナンバーであり、バンドのイメージをさらに一新させるものとなった。加えてデイヴの風貌はかつてのオールバックから長髪に髭を蓄えたものへと変化した。 そしてアルバム『ソングス・オブ・フェイス・アンド・デヴォーション』は、歌詞が宗教的な要素を多く含んでおり、従来のマーティンには見られなかった表現であった。しかし、売り上げという点で言えば「I Feel You」はアメリカのモダン・ロック・チャートで5週連続1位を記録し、『ソングス・オブ・フェイス・アンド・デヴォーション』は売り上げこそ前作『ヴァイオレーター』に及ばなかったものの、イギリス、アメリカ、ドイツなどで1位を記録した。 続けて行われたDevotionalツアーではいくつかのトラブルに見舞われた。デイヴの周辺には素性の怪しい人間が集まるようになる。南アフリカ公演の際、アフリカ系住民の居住区を視察に行ったところ住民の感情を逆撫でしてしまい、襲撃を受ける羽目になってしまう。そして南米公演にはフレッチが参加することを拒否する。理由について後日、一時期情緒不安定になったことを明らかにしている。
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