カルロス・ゴンザレス (野球)とは? わかりやすく解説

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カルロス・ゴンザレス (野球)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/03 22:43 UTC 版)

カルロス・ゴンザレス
Carlos Gonzalez
コロラド・ロッキーズでの現役時代
(2016年7月11日)
基本情報
国籍 ベネズエラ
出身地 スリア州マラカイボ
生年月日 (1985-10-17) 1985年10月17日(39歳)
身長
体重
6' 1" =約185.4 cm
220 lb =約99.8 kg
選手情報
投球・打席 左投左打
ポジション 外野手
プロ入り 2002年 アマチュアFA
初出場 2008年5月30日
最終出場 2019年6月27日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
国際大会
代表チーム ベネズエラ
WBC 2013年2017年

カルロス・エドゥアルド・ゴンザレスCarlos Eduardo González, 1985年10月17日 - )は、ベネズエラスリア州マラカイボ出身の元プロ野球選手外野手)。左投左打。愛称は名前を短縮したカーゴCarGo[1]

経歴

プロ入りとダイヤモンドバックス傘下時代

2002年8月3日にアリゾナ・ダイヤモンドバックスと契約し、プロ入りを果たした。

2003年にプロデビューを果たした。

2005年はA級サウスベンド・シルバーホークス英語版で打率.307、18本塁打、92打点を記録し、ミッドウェストリーグ最優秀選手に選出された[2]

2006年2007年には2年連続でオールスター・フューチャーズゲームに選出された。

アスレチックス時代

2007年12月14日にダン・ヘイレンコナー・ロバートソン英語版とのトレードで、アーロン・カニンガムクリス・カーターデイナ・イブランドグレッグ・スミス英語版と共にオークランド・アスレチックスへ移籍した。

オークランド・アスレチックス時代
(2008年7月10日)

2008年は開幕をAAA級サクラメント・リバーキャッツで迎えた。5月30日にメジャー昇格を果たし[3]、同日メジャーデビュー。デビュー戦では2二塁打を記録し、メジャー初安打から7安打連続で長打を記録。この連続長打記録は、メジャー史上1936年ジョニー・マイズ以来となった[4]。メジャーでは85試合の出場で、打率.242、4本塁打、26打点の成績で終え、マイナーではパシフィックコーストリーグのポストシーズン最優秀選手に選出された[5]

ロッキーズ時代

2008年11月12日にマット・ホリデイとのトレードで、ヒューストン・ストリート、グレッグ・スミスらと共にコロラド・ロッキーズへ移籍した[5]

2009年6月5日にAAA級コロラドスプリングス・スカイソックスからメジャーへ昇格。昇格時点で打率.339、10本塁打、59打点を記録し、打点はマイナーリーグ最高だった[6]。メジャーでは打率が2割前後で推移し、前半戦終了時に当時のGMダン・オダウド英語版は当時の監督のジム・トレーシーにゴンザレスをマイナー降格させる意向であることを伝えたが、トレーシーはゴンザレスをメジャーで起用し続けた[7]。そして、後半戦は打率.320、12本塁打、24打点を記録した[8]

2010年は、年間通じてメジャーリーグでプレー。本拠地で打率.380[9]、7月31日の試合ではサイクル安打を記録するなど好調を維持。最終的に打率.336・34本塁打・117打点・26盗塁という打撃成績を記録し、自身初の首位打者のタイトルを獲得した。また、本塁打はリーグ4位、打点はリーグ2位であり、セントルイス・カージナルスアルバート・プホルス(打率リーグ6位・本塁打リーグ1位・打点リーグ1位)、シンシナティ・レッズジョーイ・ボット(打率リーグ2位・本塁打リーグ3位・打点リーグ3位)と共にシーズン終盤まで三冠王争いを繰り広げた。また、シーズンMVP投票では3位にランクインし、選手間で選ぶプレイヤーズ・チョイスでは、2010年度のMVPに選出された[9]。ま自身初となる「3割、30本塁打、100打点」を達成し、ゴールドグラブ賞シルバースラッガー賞を同時に受賞した。

2011年、前年に引き続き外野3ポジションをまんべんなく守り、127試合に出場。前年に記録した打率.300、30本塁打、100打点のラインには届かなかったものの、打率.295・26本塁打・92打点・OPS0.889・20盗塁という好成績を記録。2年連続で、「20本塁打・20盗塁」の同時達成をクリアした。守備面では左翼手で61試合、右翼手で34試合、中堅手で30試合に守りに就いた。全ポジションでDRSは平均以上 (+) を記録した。

2012年はそれまでのシーズンとは異なり左翼に定着した。自身初となるオールスターゲームに選出された。最終的に135試合に出場し、2年ぶりの3割超えとなる打率.303、22本塁打、85打点・OPS0.881・20盗塁という成績を残した。「20本塁打・20盗塁」を3年連続で同時達成した。守備面では、2010年以来2年ぶりのゴールドグラブ賞を受賞したが、数字は守備率.982(4失策)、DRS-13と芳しくない内容だった。

2013年はシーズン開幕前の3月に開催された第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)ベネズエラ代表に選出された[10]

シーズンでは右手中指の負傷の影響[11]もあり、出場試合数は前年を下回る110試合に留まり、規定打席にも届かなかったが、2年連続で3割超えとなる打率.302・26本塁打・70打点・OPS0.958・21盗塁という好成績をマーク。OPSと盗塁は自己2位、本塁打は自己2位タイ、4年連続での「20本塁打・20盗塁」を記録するなど、好調を維持した。守備でも前年とは打って変わって好調を維持し、DRS+10を記録して2年連続・3度目のゴールドグラブ賞を受賞した。

2014年1月10日に腹部に痛みを生じて急性虫垂炎の切除手術を受けた[11]。この年は故障で長期離脱し、メジャーデビュー以来自己最低の70試合出場に留まった。それに伴い成績も大幅に低下し、打率.238・11本塁打・38打点・3盗塁という内容に終わった。守備では、2012 - 2013年の2年間は左翼しか守らなかったが、3年ぶりに右翼の守備にも就いた。

2015年は故障に苦しんだ昨年から一転して自己最多の153試合に出場を果たし、3年振りに規定打席をクリア。打率.271・40本塁打(リーグ3位)、97打点(同7位)の成績を記録した。本塁打を自身初の40本の大台に乗せ、チームメイトのノーラン・アレナドと40本塁打コンビを形成した。そのうち35本を右投手から荒稼ぎするなど右腕相手には滅法強かったものの、左投手相手には打率1割台と苦戦した。また以前は規定打席に到達した年はコンスタントに20盗塁以上を決めていたが、同年は失敗こそ無かったものの2盗塁に留まった。

2016年オフの12月5日に第4回WBCベネズエラ代表に選出され、2大会連続2度目の選出を果たした[12]

2017年はシーズン開幕前に選出されていた第4回WBCに参加。この年は打率.262、14本塁打と成績を落としてしまったが、シーズン前半は睡眠障害に悩まされていたという[13]。オフの11月2日にFAとなった[14]

コロラド・ロッキーズ時代
(2018年12月1日)

2018年3月12日、ロッキーズと単年500万ドル+出来高(出来高の条件を満たした場合、最大で800万ドル)で再契約した[15][16]。オフに再びFAとなった。

インディアンス時代

クリーブランド・インディアンス時代
(2019年5月5日)

2019年3月16日にクリーブランド・インディアンスとマイナー契約を結んだ。メジャーロースター入りする場合は、年俸200万ドルのメジャー契約となる[17]。開幕は傘下のAAA級コロンバス・クリッパーズで迎えた。4月14日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした[18]。しかし、30試合で打率.210、2本塁打、7打点と振るわず、5月22日にDFAとなり[19]、26日にFAとなった[20]

カブス時代

2019年5月30日にシカゴ・カブスとマイナー契約を結んだ[21]。6月3日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした[22]。6月29日にDFAとなり[23]、7月1日にマイナー契約で傘下のAAA級アイオワ・カブスへ配属されたが[20]、翌2日にFAとなった。

カブス退団後

2020年2月11日にシアトル・マリナーズとマイナー契約を結び、スプリングトレーニングに招待選手として参加することになった[24]。6月28日に陳偉殷と共に自由契約となった[25]

選手としての特徴

守備では強肩と俊足を生かしてゴールドグラブ賞を受賞する程の実力の持ち主で、MLBを代表する5ツールプレイヤーである。

2012年まではホームビジターでの成績の差が激しい選手だったが、2013年はそれを改善しており両方でOPS0.9以上を記録するなど進化を見せた。

詳細情報

年度別打撃成績

















































O
P
S
2008 OAK 85 316 302 31 73 22 1 4 109 26 4 1 1 0 13 1 0 81 7 .242 .273 .361 .634
2009 COL 89 317 278 53 79 14 7 13 146 29 16 4 5 3 28 3 3 70 3 .284 .353 .525 .878
2010 145 636 587 111 197 34 9 34 351 117 26 8 0 7 40 8 2 135 9 .336 .376 .598 .974
2011 127 542 481 92 142 27 3 26 253 92 20 5 0 6 48 8 7 105 11 .295 .363 .526 .889
2012 135 579 518 89 157 31 5 22 264 85 20 5 0 3 56 11 2 115 11 .303 .371 .510 .881
2013 110 436 391 72 118 23 6 26 231 70 21 3 0 3 41 2 1 118 7 .302 .367 .591 .958
2014 70 281 260 35 62 15 1 11 112 38 3 0 0 1 19 2 1 70 7 .238 .292 .431 .723
2015 153 608 554 87 150 25 2 40 299 97 2 0 1 6 46 6 1 133 11 .271 .325 .540 .864
2016 150 632 584 87 174 42 2 25 295 100 2 2 0 1 46 6 1 129 10 .298 .350 .505 .855
2017 136 534 470 72 123 34 0 14 199 57 3 0 0 6 56 3 2 119 9 .262 .339 .423 .762
2018 132 504 463 71 128 32 4 16 216 64 5 2 0 3 37 4 1 113 5 .276 .329 .467 .796
2019 CLE 30 117 105 13 22 1 0 2 29 7 0 1 0 1 10 0 1 33 2 .210 .282 .276 .558
CHC 15 49 40 8 7 2 0 1 12 3 0 2 0 1 8 1 0 19 1 .175 .306 .300 .606
'19計 45 166 145 21 29 3 0 3 41 10 0 3 0 2 18 1 1 52 3 .200 .289 .283 .572
MLB:12年 1377 5551 5033 821 1432 301 40 234 2516 785 122 33 7 41 448 55 22 2015 93 .285 .343 .500 .843
  • 2019年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

タイトル

表彰

記録

MiLB
MLB

背番号

  • 28(2008年)
  • 5(2009年 - 2018年)
  • 24(2019年 - 同年5月21日)
  • 2(2019年6月3日 - 同年終了)

代表歴

脚注

  1. ^ What you need to know for Players Weekend MLB.com (英語) (2017年8月26日) 2017年8月27日閲覧
  2. ^ Callis, Jim; Lingo, Will (2007). Baseball America Prospect Handbook. United States: Baseball America. pp. p. 19. ISBN 978-1932391145. https://books.google.co.jp/books?id=WFTJJgGC2KMC&pg=PA19#v=onepage&q&f=false 2010年7月17日閲覧。 
  3. ^ A's announce nine player moves” (英語). MLB.com (2008年5月30日). 2010年7月17日閲覧。
  4. ^ Lee, Jane (2008年6月8日). “Gonzalez has doubles vision so far” (英語). MLB.com. 2010年7月17日閲覧。
  5. ^ a b Rockies acquire RHP Huston Street, LHP Greg Smith, OF Carlos Gonzalez from Oakland in exchange for OF Matt Holliday” (英語). MLB.com (2008年11月12日). 2010年7月17日閲覧。
  6. ^ RIGHT-HANDED PITCHER JASON GRILLI DESIGNATED FOR ASSIGNMENT; OUTFIELDER MATT MURTON OPTIONED TO TRIPLE-A COLORADO SPRINGS” (英語). MLB.com (2009年6月5日). 2010年7月17日閲覧。
  7. ^ 友成那智、村上雅則『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2010』廣済堂出版、2010年、427頁頁。ISBN 978-4-331-51439-9 
  8. ^ Carlos Gonzalez 2009 Batting Splits” (英語). Baseball-Reference.com. 2010年7月17日閲覧。
  9. ^ a b 友成那智、村上雅則『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2011』廣済堂出版、2011年、441頁頁。ISBN 978-4-331-51518-1 
  10. ^ 2013 Tournament Roster The official site of World Baseball Classic (英語) 2016年3月3日閲覧 [リンク切れ]
  11. ^ a b 友成那智、村上雅則『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2014』廣済堂出版、2014年、471頁頁。ISBN 978-4-331-51809-0 
  12. ^ 24 All-Stars among initial confirmed players for 2017 World Baseball Classic MLB.com Press Release (英語) (2016年12月5日) 2016年12月15日閲覧
  13. ^ For Rockies' Carlos Gonzalez, solving sleep problems turned around his season”. USA TODAY. 2018年3月13日閲覧。
  14. ^ Key free agents for all 30 MLB teams MLB.com (英語) (2017年11月5日) 2017年12月28日閲覧
  15. ^ Carlos Gonzalez, Rockies complete 1-year, $5 million deal”. ESPN. 2018年3月13日閲覧。
  16. ^ Rockies Sign Carlos Gonzalez”. MLB TRADE RUMORS. 2018年3月13日閲覧。
  17. ^ “元ロッキーズのゴンザレス インディアンスとマイナー契約 2010年首位打者” (英語). スポーツニッポン (スポニチアネックス). (2019年3月17日). https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2019/03/17/kiji/20190317s00001007236000c.html 2019年3月18日閲覧。 
  18. ^ Indians select OF Carlos González from Columbus; option RHP Jefry Rodrĺguez to Columbus” (英語). MLB.com (2019年4月14日). 2019年4月15日閲覧。
  19. ^ Mandy Bell (2019年5月22日). “CarGo designated for assignment by Indians” (英語). MLB.com. 2019年5月23日閲覧。
  20. ^ a b MLB公式プロフィール参照。2019年7月2日閲覧。
  21. ^ Maddon intrigued by CarGo's Minor League deal” (英語). MLB.com. 2019年6月1日閲覧。
  22. ^ Russell Dorsey (2019年6月3日). “What an intro! Clutch CarGo amazes in OF” (英語). MLB.com. 2019年6月4日閲覧。
  23. ^ Jordan Bastian (2019年6月29日). “Cubs designate CarGo; Hamels to IL” (英語). MLB.com. 2019年6月30日閲覧。
  24. ^ Steve Adams (2020年2月11日). “Mariners To Sign Carlos Gonzalez” (英語). MLB Trade Rumors. 2020年2月29日閲覧。
  25. ^ メジャー234本塁打ゴンザレス、元中日・チェンが解雇 NPB入りあるか”. gooニュース. 2020年6月29日閲覧。

関連項目

外部リンク




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