オーストラリアのスポーツの旗
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/20 15:15 UTC 版)
「ボクシング・カンガルー」の記事における「オーストラリアのスポーツの旗」の解説
ボクシング・カンガルーがオーストラリアのスポーツの象徴になったのは1983年であった。この年、国際ヨットレースのアメリカスカップで、挑戦者オーストラリアのヨット「オーストラリア II」が、優勝を132年に渡って死守してきたアメリカのヨットを破り、世界に衝撃を与えた。「オーストラリア II」は、このレースで、緑地に赤いグローブをはめた金色のカンガルーという、後に広く使われることになる旗を掲げて戦った。同艇のオーナーでパースを拠点とする大富豪のアラン・ボンドがこの旗の図像を所有しており、ボクシング・カンガルーの旗の生産に当たってライセンスを与えてきた。後にオーストラリアオリンピック委員会がこの図像を買い取り、オリンピックのオーストラリア選手団のマスコットキャラクターとして、また各地の学校でスポーツのフェアプレーを広報するキャラクターとして使われている。 2010年バンクーバーオリンピックでは、オーストラリア選手団の選手たちが、選手村のアパートのバルコニーから垂れ下げた高さ二階分のボクシング・カンガルーの旗をめぐって論争が起こった。国際オリンピック委員会(IOC)は、この旗は商標として登録されていると考え、(商標を持っているのは非営利団体のオーストラリアオリンピック委員会であるにもかかわらず)商業主義的であるとして選手たちに旗の撤去を要請した。これに対してオーストラリア国内からは選手およびボクシング・カンガルーの旗を擁護する声が上がった。ジュリア・ギラード副首相(Julia Gillard)はIOCの要請を「ばかばかしい」と一蹴して憤りをみせた。IOCのジャック・ロゲ会長とオーストラリアオリンピック委員会のジョン・コーツ会長は話し合いを行い、ボクシング・カンガルーの旗は撤去しなくて良いという結論に達した。
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