ウェブサーバセッション管理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/19 23:31 UTC 版)
「セッション (コンピュータ)」の記事における「ウェブサーバセッション管理」の解説
HTTPはステートレスであるため、ウェブブラウザを実行するクライアントコンピュータは、HTTP GETリクエストまたはPOSTリクエストごとにTCPネットワークコネクションをウェブサーバに対して確立しなければならない。従ってウェブサーバは、単一のHTTP GETまたはPOSTオペレーションより長い間、確立したTCPネットワークコネクションを使用することはできない。セッション管理は、ウェブ開発者がステートレスなHTTPプロトコルをセッションステートに対応させるために使う技術である。たとえば、一度ウェブサーバに承認されたら、次のHTTPリクエスト (GETまたはPOST) でサーバから再びアカウントとパスワードを求められることは起こるべきではない。これを達成するために使用される方法の議論については、HTTPクッキーとセッションID(英語版)を参照のこと。 複数のウェブサーバがセッション状態を共有しなければならない状況 (クラスタ環境で一般的である) では、セッション情報はウェブサーバソフトウェアを実行しているクラスタノード間で共有しなければならない。クラスタのノード間でセッション状態を共有する方法には、マスタノードへのセッション情報のマルチキャスト (このテクニックの一例についてはJGroups(英語版)を参照のこと)、分散共有メモリまたはメモリ仮想化(英語版)を用いたパートナーノードとのセッション情報の共有、ネットワークソケットを用いたノード間でのセッション情報の共有、分散ファイルシステムまたはグローバルファイルシステム等の共有ファイルシステム上へのセッション情報の保存、またはセッション情報のクラスタ外のデータベースへの保存、等がある。 トランザクションの否認不可性に必要ではなく、かつ遵法監査の対象 (遵法監査を要する次の2つの米国の法律の例については、w:Health Insurance Portability and Accountability Actとw:Sarbanes-Oxley Actを参照) となっていない、トランジェントな揮発性データだと見なされるセッション情報には、どのような保存方法も使用できる。しかし、セッション情報が遵法監査の対象となる場合、セッションの保存、レプリケーション、そしてクラスタリングに使用する方法を慎重に検討すべきである。 サービス指向アーキテクチャでは、XMLメッセージで構築されたSOAPメッセージをコンシューマアプリケーションで使用してウェブサーバにセッションを作成させることができる。
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