イーニド・コールスロー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/05/25 14:49 UTC 版)
「ゴーストワールド (コミック)」の記事における「イーニド・コールスロー」の解説
直情径行、シニカルで毒舌な主人公。深い考えを持たず気楽な生活をおくっており、出会う人を片端からけなしてまわる。親友のレベッカ・ドッペルマイヤーとともにハイスクールを卒業したばかりの18歳。単に自分の楽しみのため、他人に悪ふざけをするのが趣味。いつもその被害者になっている元同級生のジョシュをベッドに誘ったことがある。 クロウズはイーニドについてこう語っている。「最初はイドだけで生きているキャラクターのつもりだった……でも途中で気づいたんだけど、僕が若かった頃より口数が多いのを別にすれば、イーニドは僕と同じ混乱と自己不信や自己認識の問題を抱えている。僕はいまだに抜け出せないでいる。あっちは18歳で僕は39なのにね!」 結末でイーニドがどういう運命を迎えたかは作中に描写されていない。明らかなのは、レベッカと別れたあと、荷物をまとめてバスで町を離れたところまでである。 2002年のインタビューにおいて、クロウズとツワイゴフ監督は映画版のエンディングが自殺の隠喩なのかどうか尋ねられた。クロウズは以下のように答えた。「そういう読み方もあり得るね。なぜそうなるか僕自身はわからないんだけど。初めてその解釈を聞かされたとき、僕は『何だって? 君おかしいんじゃない? 何言ってるの?』と言ってしまったよ。でも、同じことを言ってくる人が何100人もいた」 クロウズが後に描いた『プッシー!(英語版)』シリーズには、イーニドがレベッカとともに老女となってカメオ登場している。プッシーは尊大で社会性に欠けるスーパーヒーローコミック作家である。彼が看取るものもなく死を迎え、老いて荒んだレベッカとイーニドが保養所に残された彼の遺品をあさるところで物語は終わっている。プッシーが隠しておいたマンガ本を見つけた二人は「どうして大人がこんなくだらないものを持ってるの?」と訝る。 イーニドの名前「Enid Coleslaw」は作者の名前「Daniel Clowes」のアナグラムである。
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