予想変動率
別名:インプライドボラティリティ、インプライドボラティリティー、IV
英語:implied volatility
主にオプション取引において、現時点のオプション価格と歴史的変動率などをもとにして算出した将来の変動率のこと。
予想変動率は、オプション価格が安定している時は0%に近い数値になる。一方、オプション価格が大きく上昇すると予想変動率は上昇する。また、オプション価格が大きく下降した場合でも予想変動率は上昇する。例えば、2008年のリーマンショックでは円ドル相場は円高へ大きくぶれたが、その時のドル円オプション取引の予想変動率は10%から20%近くまで上昇している。
予想変動率には、歴史的変動率に加えて市場関係者による将来の予測も反映されている。投資家は一般的に、予想変動率が上昇するとポジションを手じまいするなどリスク回避へ向けた取引を行う傾向にある。
インプライドボラティリティ
インプライド・ボラティリティ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/05 15:13 UTC 版)
「ブラック–ショールズ方程式」の記事における「インプライド・ボラティリティ」の解説
「ボラティリティ#インプライド・ボラティリティ」も参照 ブラック-ショールズ方程式によるオプション価格において、株価、満期までの残存期間、行使価格、金利は全て市場で観測可能であるが、ボラティリティのみが直接観測不可能で何らかの方法で推定しなくてはならない。そこでブラック-ショールズ方程式による理論上のオプション価格が現実価格と等しいと仮定して実際のオプションの市場価格から逆算されたボラティリティのことをインプライド・ボラティリティ(英: implied volatility)と言う。ブラック-ショールズ方程式が正しければ、あらゆる水準の株価、満期までの残存期間、行使価格、金利においてインプライド・ボラティリティは等しいはずだが、実際に計算されるインプライド・ボラティリティはそうではないことが知られている。
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インプライド・ボラティリティ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/14 05:56 UTC 版)
「ボラティリティ」の記事における「インプライド・ボラティリティ」の解説
これに対して、現実のオプション市場でついたオプション価格から逆算されたボラティリティをインプライド・ボラティリティという。以下これについて説明する。 ブラック-ショールズモデル (1) (金利は r = {\displaystyle r=} 一定)を使えば、満期 T {\displaystyle T} 、権利行使価格 K {\displaystyle K} のヨーロピアン・コールオプションの価格 c ( K , T ) {\displaystyle c(K,T)} は C ( K , T ) = S N ( log ( S / K ) + ( r + σ 2 / 2 ) T σ T ) − K e − r T N ( log ( S / K ) + ( r − σ 2 / 2 ) T σ T ) {\displaystyle C(K,T)=SN\left({\frac {\log(S/K)+(r+\sigma ^{2}/2)T}{\sigma {\sqrt {T}}}}\right)-Ke^{-rT}N\left({\frac {\log(S/K)+(r-\sigma ^{2}/2)T}{\sigma {\sqrt {T}}}}\right)} S {\displaystyle S} は現在の株価、 N ( x ) {\displaystyle N(x)} は標準正規分布の分布関数 によって表される。しかしこの式の σ {\displaystyle \sigma } をヒストリカル・ボラティリティにすると多くの場合、計算される C ( K , T ) {\displaystyle C(K,T)} は現実のオプションの市場価格とは一致しない。そこで逆に、 σ {\displaystyle \sigma } に関する方程式( C ( K , T ) {\displaystyle C(K,T)} は σ {\displaystyle \sigma } の関数であることに注意) 市場価格 = C ( K , T ) {\displaystyle =C(K,T)} を解いて得られる σ {\displaystyle \sigma } をインプライド・ボラティリティという。 なお、この値は当然 K {\displaystyle K} や T {\displaystyle T} によって異なる。 T {\displaystyle T} を固定して、横軸に K {\displaystyle K} 、縦軸にインプライド・ボラティリティをプロットしたグラフをボラティリティ・スマイル、 K {\displaystyle K} を固定して、横軸に T {\displaystyle T} 、縦軸にインプライド・ボラティリティをプロットしたものをボラティリティ期間構造と呼ぶ。
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