インドの菜食主義の範囲
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 05:38 UTC 版)
「インドの菜食主義」の記事における「インドの菜食主義の範囲」の解説
厳密に動物性の食物を口にしない菜食主義者(ピュア・ベジタリアン)もいるが、乳製品や卵、あるいは魚を食べる菜食主義者も存在する。その人が何を食べるが、何が食べられないかはその人の家系(宗教やカースト)によって決まっている。インドでは「血を流す」ことが大いなる穢れとみなされるため、血を流さずに入手できる乳製品を食べる乳菜食や、乳製品に加えて卵を口にする卵乳菜食もいる。一般に上位カーストの人ほど食物に対する規制が厳しい。 ピュア・ベジタリアンにはジャイナ教徒、保守的なヒンドゥー教徒、厳格なバラモン家系の人、修行者などがいる。野菜の中でも根菜類は「採取時に地中の虫を殺すことがある」ため、非暴力を重視するジャイナ教徒や、カシミール地方のバラモン階級の人は、これらを食べない。ベンガル地方のバラモン階級の人は、特別な日を除いて魚を食べることが許されているが、他地域の菜食主義者は精進料理の鰹節の出汁でとった味噌汁も飲まない。 インドの人口の約12%を占めるイスラム教や同じく2%を占めるスィク教は、肉食を禁じていない。
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