イングランド、エドワード懺悔王の霊威とは? わかりやすく解説

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イングランド、エドワード懺悔王の霊威

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/17 02:03 UTC 版)

王権神授説」の記事における「イングランド、エドワード懺悔王の霊威」の解説

イングランドにおける国王霊威をあらわす初期の例は、ノルマン朝ヘンリー1世よるもので、王はおそらく瘰癧るいれき結核の一症状で、リンパ節腫れる)患者その手触れることにより治療をおこなっている。この王権による瘰癧治癒能力は、おそらく後述するカペー朝がすでにおこなっていた瘰癧治療対抗するためにエドワード懺悔王説話用いて設定されたもので、カペー朝王権対抗するためのものであった考えられている。つづくプランタジネット朝時代にはヘンリー2世がすでに瘰癧治療を「御手によって」おこなっているのはほぼ確かで、エドワード1世時代には治療受けた者に王が施しをするのが明らかになっているので、会計記録からその集計を知ることができる。この瘰癧治癒霊威根源国王塗油され聖別されたことに由来するとされた。 エドワード2世ころから別種奇跡指輪奇跡イングランド王儀式あらわれる。これは毎年復活祭直前金曜日に、王がまず一定の金銀寄進した上で、それを買い戻し買い戻した元の寄進金銀指輪作るという儀式で、こうして作られ指輪痙攣てんかん病人の指にはめられると、病をいやすと考えられていた。この儀式では当初寄進され金銀聖性帯びると考えられ王権直接霊威由来とはされなかったのであるが、テューダー朝ヘンリー8世のころには塗油された王権由来するもの考えられるようになり、この時期にはすでに儀式において「買い戻し」の行為省かれていた。指輪奇跡宗教改革の時代批判晒されるようになり、エリザベス1世によって廃止された。 一方で瘰癧さわりのほうはしばらく存続した。ステュアート朝初期には熱心に瘰癧さわりがおこなわれたが、オランダ人であったウィリアム3世はこの儀式否定的患者触ろうとはしなかった。つづくアン女王瘰癧さわりをおこなったが、ハノーヴァー朝以降全くおこなわれなくなった

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イングランド、エドワード懺悔王の霊威

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 04:57 UTC 版)

中世ヨーロッパにおける教会と国家」の記事における「イングランド、エドワード懺悔王の霊威」の解説

イングランドにおける国王霊威をあらわす初期の例は、ノルマン朝ヘンリー1世よるもので、王はおそらく瘰癧患者その手触れることにより治療をおこなっている。この王権による瘰癧治癒能力は、おそらく後述するカペー朝がすでにおこなっていた瘰癧治療対抗するためにエドワード懺悔王説話用いて設定されたもので、カペー朝王権対抗するためのものであった考えられている。つづくプランタジネット朝時代にはヘンリー2世がすでに瘰癧治療を「御手によって」おこなっているのはほぼ確かで、エドワード1世時代には治療受けた者に王が施しをするのが明らかになっているので、会計記録からその集計を知ることができる。この瘰癧治癒霊威根源国王塗油され聖別されたことに由来するとされた。 エドワード2世ころから別種奇跡指輪奇跡イングランド王儀式あらわれる。これは毎年復活祭直前金曜日に、王がまず一定の金銀寄進した上で、それを買い戻し買い戻した元の寄進金銀指輪作るという儀式で、こうして作られ指輪痙攣てんかん病人の指にはめられると、病をいやすと考えられていた。この儀式では当初寄進され金銀聖性帯びると考えられ王権直接霊威由来とはされなかったのであるが、テューダー朝ヘンリー8世のころには塗油された王権由来するもの考えられるようになり、この時期にはすでに儀式において「買い戻し」の行為省かれていた。指輪奇跡宗教改革の時代批判晒されるようになり、エリザベス1世によって廃止された。 一方で瘰癧さわりのほうはしばらく存続した。ステュアート朝初期には熱心に瘰癧さわりがおこなわれたが、オランダ人であったウィリアム3世はこの儀式否定的患者触ろうとはしなかった。つづくアン女王瘰癧さわりをおこなったが、ハノーヴァー朝以降全くおこなわれなくなった

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