アーン

ピティナ・ピアノ作曲家事典

アーン

【英】：Hahn, Reynaldo

[フランス]  1875～1947

2008年8月 執筆者： 齊藤　紀子

１．出身・主たる活動をした国
　ベネズエラのカラカスに生まれ、3歳の時にフランスに移住した。フランス国籍を得ている。
２．学習・師事歴
　11歳でパリ音楽院に入学し、和声をデュボワに、ピアノをドゥコンブに、作曲をマスネに師事した。
３．作品
　13歳の時に、ユゴーの詩による最初の歌曲を出版した。優雅な歌曲の他に、演劇への強い関心が結実したオペレッタ作品等、劇場音楽を創作した。
４．作曲以外の活動
　1934年から、『フィガロ』の音楽批評欄の執筆を担当。1945年には、パリ・オペラ座の監督に任命された。傾倒していたモーツァルトの作品を数多く指揮した。また、作品の多くが声楽作品となっているアーンは、サロンで自らピアノを弾きながら歌うこともあった。
５．関わりのあった人物
　サロンを通じて、『失われた時を求めて』の作者プルーストや、《椿姫》等の悲劇を得意としたコメディー・フランセーズの女優サラ・ベルナールらとの交流があった。

■参考文献

HOEREE, Arthur.
「アーン，レナルド」『ニューグローブ世界音楽大事典』訳者不詳，第1巻，401－402頁．

ピアノ独奏曲

作曲年代順  [ピアノ独奏曲]

月明りに／Au clair de la lune

ワルツ　第1番／Premières Valses

初期作品集／Juvenilia 1890(No.3), 1891(No.1,6), 1893(No.2,4,5)

画家の肖像／Portraits de peintres 1895

当惑したナイチンゲール／Le Rossignol éperdu 1902-10

ソナチネ　ハ長調／Sonatine en ut majeur 1907

ハイドンの名による主題と変奏／Thème varié le nom de Haydn 1909

2つの練習曲／Deux Études 1927

管弦楽とピアノ

協奏曲  [管弦楽とピアノ]

ピアノ協奏曲／Concerto pour piano et orchestre 1931[30'0"]