アーキテクチャ記述のためのIEEE概念的フレームワーク
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/22 00:25 UTC 版)
「IEEE 1471」の記事における「アーキテクチャ記述のためのIEEE概念的フレームワーク」の解説
IEEE 1471は、以下の概念的フレームワークを使う: システムの環境(またはコンテキスト)はシステムに影響し得る。その環境は、インタフェース経由での直接的あるいは他の方法による間接的のいずれにもかかわらず、当該システムと相互作用するほかのシステムを含むことがある。その環境は、他のシステムと関連する当該システムのスコープを定義する境界を決める。 ひとつのシステムは、一人以上の利害関係者を有する。各利害関係者は、通常そのシステムに関心を持つか、または関わっている。 関心は、システムの開発、その運用あるいは、一人以上の利害関係者にとって重大であるかあるいは他の点で重要な、あらゆる他の局面に関係するそれらの関心である。関心は、性能、信頼性、セキュリティ、配備、及び発展性などのシステムの観点を含む。 システムは、その環境での1つ以上のミッション(役務)を満たすため存在する。ミッションとは、一人以上の利害関係者によって何らかの目的のセットに合致するよう意図されたシステムの利用または運用である。 各システムは、それが理解されるか否かを問わず、記録されるか概念的であるかを問わず、1つのアーキテクチャを持つ。1つのアーキテクチャは、アーキテクチャ記述として記録され得る。 1つのアーキテクチャ記述は、(アーキテクチャ的)ビューと呼ばれる1つ以上の構成要素で組織化される。各ビューは、そのシステムの利害関係者の1つ以上の関心を取扱う。1つのビューは、特定な視点からのシステムアーキテクチャの部分的表現である。 視点は慣習を確立し、それによってビューが生成され、描写され、そして分析される。この意味で、1つのビューは1つの視点に準じる。視点は、そのビューを記述するのに使われるべき、(表記法、モデル、あるいはプロダクトのタイプを含む)言語、及び、これらのビューを表現に適用されるべきあらゆる関連するモデリング手法または分析技法を決める。これらの言語や技法は、その視点により取扱われる関心に関連する結果をもたらすため使われる。 アーキテクチャ記述は、使用する1つ以上の視点を選定する。視点の選定は通常、アーキテクチャ記述を行う利害関係者の考えとその関心に基づく。1つの視点の定義は、1つのアーキテクチャ記述で生み出されるか、またはどこか(1つのライブラリ視点)で定義されることもある。 ビューは、1つ以上のアーキテクチャ的モデルから構成できる。そのようなアーキテクチャ的モデルはそれぞれ、関連するアーキテクチャ的視点によって確立された手法を用いて開発される。1つのアーキテクチャ的モデルは、1つ以上ののビューに関与できる。
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