アヴァロンの姉妹
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/10/21 03:12 UTC 版)
詳細は「モーガン・ル・フェイ」を参照 12世紀のジェフリー・オブ・モンマスによる「マーリンの生涯」では、九姉妹が治めている天国の「林檎の島」である魔法のアヴァロンの島が紹介され、モルゲン(Morgen)、モーロノエー(Moronoe)、マゾエー(Mazoe)、グリーテン(Gliten)、グリートーネア(Glitonea)、グリートン(Gliton)、テューロノエー(Tyronoe)、そしてティーテン(Thiten)、ティートン(Thiton)、あるいは2人ともティーティス(Thitis)という名前で、うちひとりが「その際立ったシターンの腕前で最もよく知られる」姉妹である。姉妹は、彼女らが蘇らせることを望むタリエシンから瀕死のアーサーを受け取る。美しく賢く、そして力強い彼女らの女王モルゲンは、後のアーサー王伝説においてアーサー自身の姉モーガン・ル・フェイになり、自身が瀕死をアーサーをアヴァロンへ連れて行く。他の8人の姉妹はこのテキストのみに登場し、他の中世の作家による作品の中に再び現れることはない。 著者が「アンヌウヴンの略奪」のような物語の他に、ブルターニュ沖にあるサン島についての古代ローマの記述、1世紀の地理学者による『ポンポニウス・メラ(英語版)』に記述される途方もない魔力を振るう9人の処女の女祭司が治める島に霊感を受けた可能性は大いにあり得る。他に関連する可能性のあるものは、ギリシャ神話のキルケーやメーディア、そして9人のムーサである(姉妹のほとんどがギリシャ式の名前である)。ジェフリーのアヴァロンはアンヌンとも関連していて、モルゲンは初期の写本のひとつでは「アンヌンの女神」とさえ呼ばれているのである。またアヴァロンの島に住むモルゲンを加えた九姉妹の数は、三位一体の三倍の数として、ケルト神話の戦女神と共鳴しあう。
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