アンティノオスとは? わかりやすく解説

アンティノオス

名前 Antinoos; Antinous

アンティノオス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/29 05:46 UTC 版)

アンティノオス古希: Ἀντίνοος古代ギリシア語ラテン翻字: Antínoos)、あるいはアンティヌース(古希: Ἀντίνους古代ギリシア語ラテン翻字: Antínous)は、ギリシア神話の人物で、ペーネロペーの求婚者の1人である[1]イタケーエウペイテースの子で、求婚者たちのリーダー的な存在だが、怒りっぽく乱暴な男で、ペーネロペーもアンティノオスを恐れていた。

オデュッセイア』によると、アンティノオスはテーレマコスがピュロスやスパルタに旅立ったことを知ると、帰国するテーレマコスを待ち伏せして暗殺しようとした。しかしアンティノオスはテーレマコスの船を発見できず、結局テーレマコスの帰国後にイタケーに戻ってきた。アンティノオスはなおもテーレマコスの暗殺を主張したがアムピノモスに反対された。乞食に変装したオデュッセウスがやって来たときには、オデュッセウスを連れて来た豚飼いのエウマイオスを非難し、他の求婚者たちがオデュッセウスに食べ物を恵んでいるのにアンティノオスだけが何も与えなかった。このためオデュッセウスがアンティノオスを非難するとアンティノオスは怒って足台を投げつけた。乞食のイーロスがオデュッセウスと口論したときには2人を格闘させ、イーロスがオデュッセウスの筋肉におびえると叱りつけた。弓競技では求婚者たちが誰も弓を引くことができなかったとき、翌日メランティオスに山羊を連れてこさせ、アポローンに犠牲を捧げて改めて挑戦しようと提案した。しかし競技に挑戦することになったオデュッセウスが自分に狙いをつけていることに気づかず、杯を口に運ぼうとしていたところを狙われ、喉を射抜かれて殺された。息子を討たれたエウペイテースはこれを恨みに思い、仇を討とうとしたがラーエルテースに討たれた[2]

一説にアンティノオスはペーネロペーを穢したので、オデュッセウスはペーネロペーをイーカリオスのもとに帰したという[3]

脚注

  1. ^ アポロドーロス、摘要(E)7・30。
  2. ^ 『オデュセイア』4巻、16巻、17巻、18巻、21巻、24巻など。
  3. ^ アポロドーロス、摘要(E)7・38。

参考文献




固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「アンティノオス」の関連用語

アンティノオスのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



アンティノオスのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのアンティノオス (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS