第一挿話 テレマコス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 08:51 UTC 版)
午前8時。ダブリン南東にあるサンディコーヴ(英語版)海岸のマーテロー塔(ジェイムス・ジョイスタワーと博物館 )から場面がはじまる。ここで寝起きしている医学生バック・マリガンが、同居人の作家志望の青年スティーブン・ディーダラス(彼はジョイスの前作『若き芸術家の肖像』の主人公で、ジョイス自身がモデル)を階上へと呼びかける。陽気でからかい口調のマリガンに対して、スティーブンは彼がスティーブンの母の死に関して言った心無い言葉と、マリガンが招いているイギリス人学生ヘインズに対する不信感のためにわだかまりを持っている。3人はいっしょに朝食をとり、食事中にやってきたミルク売りの老婆からミルクを買い、その後連れ立って外へ出る。マリガンは裸になって泳ぎ、スティーブンに塔の鍵と飲み代を要求する。スティーブンは去り際に、今夜は家に帰るまいと考える。 場面=塔、時刻=午前8時、学芸=神学、色彩=白・金、象徴=相続人、技術=語り(青年の)、神話的対応=スティーブンがテレマコスおよびハムレット(シェイクスピア)に、マリガンがアンティノオス、老婆がメントルに対応する。
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