アリゾナでの再出発
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/08 04:08 UTC 版)
「ジェイソン・キッド」の記事における「アリゾナでの再出発」の解説
当時リーグを代表する強豪チームだったフェニックス・サンズは、1996-97シーズン開幕前にエースのチャールズ・バークレーが電撃移籍し、開幕13連敗を喫するなど不振だったが、キッドはアリゾナでの再出発を喜んで受け入れた。サンズでの最初の試合では20分の出場で9アシスト7リバウンドを記録したが、鎖骨骨折に見舞われたキッドはこの試合の後約1ヶ月半を欠場している。バレンタインデーのロサンゼルス・クリッパーズ戦で復帰したキッドは、大学の先輩でもあるケビン・ジョンソンと強力なバックコートを組み、2人の平均アシスト数は共にリーグTop5入りを果たした。またキッドは3月のゴールデンステート・ウォリアーズ戦では8本の3Pシュートを決めている。様々な雑音から個人成績は平均10.9得点9.0アシスト4.5リバウンド2.3スティールと前年を下回ったが、サンズはキッド獲得効果でシーズン終盤に11連勝を飾って一気に巻き返しを演じ、最終的には40勝42敗の成績を記録し、プレーオフに滑り込みで出場を果たした。キッドが待ち焦がれたプレーオフ初戦の相手は少年時代から知るゲイリー・ペイトン率いるシアトル・スーパーソニックスだったが、2勝3敗で敗れた。オフには1年間交際したテレビリポーターと結婚している。 初のプレーオフに結婚と公私ともに順調な時期を過ごしたキッドは、1997-98シーズンには本格的にサンズを操り始めた。サンズにはセドリックス・セバロスにクリフォード・ロビンソン、レックス・チャンプマンといったベテランのスコアラーが揃っていたが、彼らはキッドが繰り出すファーストブレークに対応できる優れた身体能力も備えていた。さらにサンズはシーズン前に若手のアントニオ・マクダイスを獲得したことで、ロスターはさらに充実した(控えにはNBA2年目のスティーブ・ナッシュの姿もある)。キッドは敵のゴールに襲い掛かる彼らに均等にパスを送り、チームのリーディングスコアラーは毎晩のように入れ替わった。シーズン終盤には10連勝を飾り、56勝26敗を記録したサンズはプレーオフ1回戦でサンアントニオ・スパーズと対戦したが、デビッド・ロビンソンと新人ティム・ダンカンのツインタワーの前に1勝3敗で屈した。キッド個人は平均11.6得点6.2リバウンド9.1アシスト2.0スティールの成績を残し、アシストランキングではリーグ2位に入った。
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