アメリカ軍のケース
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/13 09:15 UTC 版)
1943年型編成のアメリカ機甲師団においては、師団の中に三個の戦闘団司令部が常設で含まれており、連隊が存在しない。その為、戦闘団編成時の基幹部隊の部隊長がそのまま戦闘団指揮官となるドイツ軍のカンプグルッペと異なり、戦闘団指揮官は戦闘団全体の指揮に専念できた。各戦闘団司令部には、戦車大隊、歩兵大隊、砲兵大隊、工兵中隊、各一個ずつを配属できた。また、この配属の割合は変更する事が可能であり、例えば敵戦車の出現が大である地域に進撃する戦闘団には、戦車大隊の割合を増やすといった、柔軟な編成が行えた。各戦闘団司令部の名称は、「A」「B」「R」(Reserve:予備)であった。「A」「B」に比べ、「R」は戦闘団司令部の規模が若干小さくなっていた。尚、戦闘団の呼び方は“コンバット・コマンド”である。 なお例外として、第二次大戦中の日系部隊である第442連隊の例がある。この部隊は編成当初、基幹となる師団を持っていなかったため、連隊内に独自の砲兵・工兵大隊を持っており、戦車大隊こそ持たないものの、戦闘団的な性格が強かった。 1970年代から2008年まで、アメリカ陸軍の師団には、4個戦闘団司令部が常設されていた。しかし、2008年に発動されたモジュラー・フォース改編により、これらは、旅団戦闘団に変更された。旅団戦闘団は、最低限の後方支援部隊を有する諸兵科連合部隊であり、戦闘団を師団内に常設したものということができる。
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