アムネスティ・インターナショナルのレポート
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/15 00:56 UTC 版)
「マリウポリの劇場への爆撃」の記事における「アムネスティ・インターナショナルのレポート」の解説
6月30日、アムネスティ・インターナショナルは、ロシア軍による劇場への空爆は、国際刑事裁判所およびこの紛争中に犯された犯罪を管轄する他のすべての裁判所が「戦争犯罪」として調査するべきであるとするレポートを発表した。ロシアは空爆をアゾフ大隊が行ったものとしていたが、同団体はロシア軍による「執拗な攻撃」により多くの民間人が負傷し殺害されたと結論付けている。 アムネスティは、ロシア軍が建物を故意に攻撃し、それが民間施設であることに気付いた可能性が最も高いと主張。建物の両側に「Дети」(ロシア語で子ども)と大きく記されており、衛星画像でも見えるはずであるという。近くに他の軍事施設もなかった。「軍事標的が多くある街で、非軍事の標的を狙ったのは明らかだ」と非難している。 依頼を受けた物理学者が推定した爆発物の重量は400~800kgであった。ロシアの兵器庫にある爆弾に関する入手可能な証拠に基づき、2つの500キログラムの爆弾が劇場に投下された可能性が高いとしている。空爆をした機体は、ロシア軍がウクライナ南部で頻繁に使用しているSu-25、Su-30、Su-34などのマルチロール戦闘機とみられる。 アムネスティは、ロシア国防省の主張を含めて攻撃のいくつかの可能性を検討した。同団体は、劇場がウクライナ軍によって攻撃されたという主張を裏付ける信頼できる証拠、また、攻撃がアゾフ大隊によって行われたという証拠は無いとしている。 アムネスティは、劇場の中または近くにいた人数を正確に特定出来なかった。推測できる人数は300〜400人から1,000人までで、そのほとんどが女性、子供、高齢者であった。 市当局は当初、死者数を300人と推定、AP通信の調査によると600人もの人々がこの攻撃で死亡した可能性がある。アムネスティ・インターナショナルが確認できたのは12名のみであったが、同団体は死者数がはるかに多い可能性があることを否定していない。
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