あさぎり‐そう〔‐サウ〕【朝霧草】
朝霧草
アサギリソウ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/07 20:38 UTC 版)
アサギリソウ | |||||||||||||||
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Artemisia schmidtiana
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分類 | |||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||
Artemisia schmidtiana | |||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||
アサギリソウ | |||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||
Silvermound |
アサギリソウ(朝霧草、学名:Artemisia schmidtiana)はキク科ヨモギ属の多年草である。北海道、東北、北陸[1]、樺太、南千島の高山や海岸の岩場[2]に分布する。和名は、表面の白色の毛を通して薄く緑の見える様子を朝霧に例える[2]。仲秋(白露より寒露前まで)の季語[3]。
特徴
高さ15~60cm、茎の先で多数に分枝する[2]。葉は互生[4]、幅約1mmに2回羽状に裂け、両面に白色の毛を持つ[5]。8~10月に長めの枝を出し幅約5mmの頭花を下向きにつける[4]。頭花は黄白色、花床には毛が生える。花の重みで枝は下方にたわみがちである[2]。開花した茎は成長を止め、株元に次年の芽を形成する。地下茎は横に這う[4][6]。
増やす場合、植え替えの際に株分けをするほか、さし芽も可能。さし芽は、晩春に伸びた茎を切ってさす。ただし、少しでも乾燥するとほとんど発根しない。
利用
古代から、薬効があるとされ、強い香り持つ。世界で最も強い酒といわれる「アブサン」は、この枝葉をアルコールで加工して作られている。ヨーロッパでは、香辛料としても利用されている[7]。
関連項目
脚注
- ^ 福岡誠行「日本海要素の分布様式について」『北陸の植物』第15巻第1-3号、金沢植物同好会、1966年、63-80頁。
- ^ a b c d 牧野富太郎『新分類 牧野日本植物図鑑』北隆館、2017年、1193頁。ISBN 978-4-8326-1051-4。
- ^ 鍵和田秞子編『花の歳時記-秋』講談社、2004年、133頁。
- ^ a b c 奥田重俊『日本野生植物館』小学館、1997年、508頁。 ISBN 4-09-526072-6。
- ^ 北村四郎、村田源、堀勝『原色日本植物図鑑・草木編I』保育社、1957年、55頁。 ISBN 4-586-30015-9。
- ^ 大井次三郎『改訂新版 日本植物誌 顕花編』至文堂、1965年、1361頁。
- ^ 瀧井康勝『366日 誕生花の本』日本ヴォーグ社、1990年11月30日、162頁。
外部リンク
- シルバーリーフが魅力! アサギリソウ(朝霧草)の育て方とお手入れ方法 - GARDEN STORY
- アサギリソウとは|育て方がわかる植物図鑑 - みんなの趣味の園芸(NHK出版)
- アサギリソウのページへのリンク