アイーダ・シンフォニアとは? わかりやすく解説

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アイーダ・シンフォニア(序曲)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 02:24 UTC 版)

アイーダ」の記事における「アイーダ・シンフォニア(序曲)」の解説

『アイーダ』スカラ座初演時にはカイロ初演時の前奏曲差し替えられる形で"シンフォニア"(序曲)が付けられる予定であった。これはオペラの各場面から5つ主題を(時系列的に)構成するものとして作曲されたが、結局その曲は放棄された。ヴェルディ書簡には「ミラノでのリハーサル序曲試み、(スカラ座の)オーケストラその内容をよく理解してくれたが、彼らの技量しっかりしているぶん、内容空疎さが明らかになってしまった」とあり、簡潔な前奏曲内容的に上回ることができなかったことがヴェルディがこの序曲用いなかった理由とみられる初演から70年近く経た1940年3月30日に、アルトゥーロ・トスカニーニ指揮NBC交響楽団によってこの序曲初演放送公演)された。1913年ヴェルディ生誕100周年時にサンターガタヴェルディ親族から同曲の譜面示されたことを機にトスカニーニ演奏熱望し、ついにこの初演時にだけ持ち出し許可された。しかし演奏直後、再び親族の手によって封印されてしまうこととなる。 トスカニーニ米国にこの「世界初演」の功を奪われたことを不快に思ったムッソリーニイタリアでも、「ヴェルディ展」の開幕式一環として同年6月4日ベルナルディーノ・モリナーリ指揮サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団演奏急遽ヨーロッパ初演なされた(オペラ・ファンであったムッソリーニ自身、この演奏会聴衆であり、一説にはこの演奏自体彼の命令によるという)。 これらの演奏の後、この曲を指揮したのはクラウディオ・アバドリッカルド・シャイーらである。アバドトスカニーニ盤から楽譜起こし1977年スカラ座オーケストラにより演奏したコンサート形式)。一方シャイー音楽学者ピアニストピエトロ・スパーダ起こした版を使用して演奏した上記理由により、『アイーダ』では序曲使用することを諦めたヴェルディであったが、年を経た次作の『オテロ』(1887年)でもシンフォニア捨てきれなかったのか、一応は作曲している。しかし、こちらも最終的に使用はされなかった(これもシャイーレコーディングしている)。

※この「アイーダ・シンフォニア(序曲)」の解説は、「アイーダ」の解説の一部です。
「アイーダ・シンフォニア(序曲)」を含む「アイーダ」の記事については、「アイーダ」の概要を参照ください。

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