ゆうちどり (掃海艇)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > ゆうちどり (掃海艇)の意味・解説 

ゆうちどり (掃海艇)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/27 08:06 UTC 版)

ゆうちどり
基本情報
建造所 名古屋造船
運用者 海上保安庁
保安庁警備隊
 海上自衛隊
艦種 掃海艇
艦歴
起工 1942年1月15日[1]
進水 1942年11月15日[1]
竣工 1943年3月31日[1]
就役 1952年8月1日(掃海船に類別)
1954年7月1日(掃海艇に類別変更)
1961年4月1日(特務艇に類別変更)
除籍 1978年3月20日[1]
要目
基準排水量 300 トン
満載排水量 330トン
全長 46.50 m
最大幅 6.9 m
深さ 3.6 m
吃水 2.3 m
主機 ディーゼル × 2基
出力 800 PS
推進器 スクリュープロペラ × 2軸
速力 13 ノット
乗員 38 名
兵装 掃海具一式
テンプレートを表示

ゆうちどりローマ字JDS Yuchidori, MS-62、GP-445、ASM-71)は、海上自衛隊掃海艇。前身は、大日本帝国海軍が建造した雑役船(300トン型飛行機救難船)「公称1536号[2]

概要

本艇は、旧日本海軍において飛行機の救難任務に用いられていた300トン型飛行機救難船の1隻である[1]。戦後連合国軍の客船に改造された後、海上保安庁において掃海任務の指揮船や母船として用いられ[2]朝鮮戦争では日本特別掃海隊の指揮船も務めている[3]。掃海艇と類別されているが、掃海能力は持たない[1]

海上自衛隊に移管後も同様の任務に従事していたが、1961年に特務艇に類別変更され、1964年東京オリンピックに合わせてセーリング競技支援のための迎賓艇へ改造された[4]。この改造で艇体はアイボリーに塗装されたほか、貴賓室や遊歩甲板などが整備された[2]

1978年、後継となる駆潜艇はやぶさ」に迎賓艇としての任務を譲り、除籍された。本艇の調度品は「はやぶさ」の迎賓艇への改造に流用されている[4]

本艇は海上自衛隊で運用された旧日本海軍艦艇で最後まで現役にあった船であった[1][2]

艦歴

1943年3月31日大日本帝国海軍雑役船(300トン型飛行機救難船)「公称1536号」として竣工(名古屋造船)。

戦後連合国軍の客船に改造(年月日不詳)。

1949年海上保安庁の「ゆうちどり」となり巡視船、掃海船として運用。

1950年朝鮮戦争に伴う日本特別掃海隊の指揮船を務める。

1952年8月1日保安庁警備隊に移管され掃海船「ゆうちどり」(MS-62)となる。

1954年7月1日海上自衛隊設置に伴い掃海艇に類別変更、記号番号廃止。

1957年9月1日、記号(GP-445)を付与。

1961年4月1日、特務艇(ASM-71)に類別変更され、迎賓艇としての改造を受ける。

1964年1964年東京オリンピック支援を実施[1]

1978年3月20日、除籍[1]

出典

  1. ^ a b c d e f g h i 海人社(編)「海上自衛隊ニュース」『世界の艦船』第254号、海人社、1978年5月、125頁。 
  2. ^ a b c d 大野鷹雄 他「海上自衛隊艦艇シリーズ 補助艦艇II」『スペシャル』第70号、潮書房、1982年12月、62頁。 
  3. ^ 時実 雅信 (2022年9月20日). “海上自衛隊で最も“実戦経験”アリ「掃海部隊」の凄み 米軍も一目置く旧海軍唯一の生き残り”. 乗りものニュース. 2023年3月6日閲覧。
  4. ^ a b 高田泰光 他「海上自衛隊全艦艇史」『世界の艦船 11月号増刊』第869号、海人社、2017年10月、36頁、ASIN B075YP4PHS 

関連項目




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  ゆうちどり (掃海艇)のページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ゆうちどり (掃海艇)」の関連用語

ゆうちどり (掃海艇)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ゆうちどり (掃海艇)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのゆうちどり (掃海艇) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS