【MiG-1.44】(みぐいちてんよんよん)
旧ソ連(ロシア)のミグ設計局が開発した、第5世代戦闘機の概念実証機。
NATOコードでは「フラットパック(FlatPack)」と呼ばれる。
本機は、アメリカのATF計画に対抗して、1981年に発表されたMFI計画で提案されたMiG-1.42のデモンストレーター機として1989年に開発が始まったが、計画中にソ連が崩壊し、財政難で先行きが危うくなり、長い間保管されていた。
1997年にMFI計画が中止となった後、ライバルであるスホーイ社のSu-47が初飛行したため、1.44の写真を1998年12月に公表し、2000年に初飛行に成功した。
機体の形態はカナードデルタ翼で、エンジンは二次元推力偏向ノズル(縦方向)を装備するAL-41ターボファン(推力20,000kg(A/B時))を2基搭載する。
レーダーは、2つのチームから提案された案のうちどちらか一方を装備する予定であった。
1つは、ファザトロンN014「ジュークRN」で、もう一方はNIIPN011Mである。
どちらも高出力のフェイズドアレイレーダーで、そのため機首のサイズは迎撃機のMiG-31M「フォックスハウンド」に匹敵する。
また、後方捜索のために機体後部にもレーダーアンテナを有する。
機首には赤外線捜索システムとレーザー測距装置が装備されている。両アンテナは引き込み式である。
武装は、固定兵装として主翼付け根に機関砲を装備し、ミサイルや対地攻撃兵装等は内部のウェポンベイに収容される。
また、プラズマステルスを装備しているといわれているが詳細は不明である。
しかし、ロシア空軍ではスホーイ社のPAKFAに興味を示しており、本機が量産される可能性は低いと見られる。
スペックデータ
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