ボンベイハイ油田
【英】: bombay high oilfield
インド西部、ムンバイ(ボンベイ)の西方約 160km のインド洋陸棚(水深 60 ~ 80m )に位置する同国最大の油田。 国営石油会社 ONGC により 1974 年に発見され、1976 年に生産が開始された。ボンベイ市がムンバイ市に改称されたのに伴い本油田の名称もムンバイハイ油田となり、それが次第に定着すると思われるが、ここでは旧称のままとしておく。2005 年 7 月に洋上の油田施設で火災が発生し、死者・行方不明者を出した。 地質区としてはボンベイ・キャンベイ盆地に属し、集油形態はドーム構造、集油面積は約 1,000km2 。産油層は第三紀始新世~中新世の石灰岩と砂岩で、深さは 960 ~ 1,300m 。発見当時に発表された究極可採埋蔵量は 15 億バレルであった。原油はパラフィン基で流動点が高く(+30 ℃)、比重 39.6°API、イオウ分 0.15 %。産油量は、1984 年の 45 万バレル/日台をピークとして減退傾向にあり、2000 年以降は 20 万バレル/日台で推移している模様。これまでの生産推移から見て、累計生産量は上記の究極可採埋蔵量を超す 20 億バレル以上に達しているものと推定される。2004 年現在、本油田はインドの石油生産の 38 %を占め、インドの石油需要の 14 %をまかなっているとされる。 主文献“Giant Fields 1968-78”(1980)、『世界の大油田』(1984)、『石油地質・探鉱用語集』(1989) (齊藤 隆、2006 年 3 月) |

- ボンベイハイ油田のページへのリンク