ふくひびき【フクヒビキ】(食用作物)
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登録番号 | 第4710号 |
登録年月日 | 1995年 9月 14日 | |
農林水産植物の種類 | 稲 | |
登録品種の名称及びその読み | ふくひびき よみ:フクヒビキ |
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品種登録の有効期限 | 15 年 | |
育成者権の消滅日 | ||
品種登録者の名称 | 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 | |
品種登録者の住所 | 茨城県つくば市観音台三丁目1番地1 | |
登録品種の育成をした者の氏名 | 東正昭 斉藤滋 池田良一 春原嘉弘 松本定夫 井上正勝 小山田善三 山口誠之 小綿寿志 横尾政雄 | |
登録品種の植物体の特性の概要 | ||
この品種は,「コチヒビキ」に「82Y5-31」(後の「奥羽316 号」)を交配して育成された固定品種であり,育成地(秋田県大曲市)における成熟期は中生の中,稈長は短,精玄米千粒重はやや大,多収で酒造用掛米等他用途向きの水稲,粳種である。 草型は穂重型,稈長は短,稈の細太はやや太,剛柔はやや剛,止葉の直立の程度は立,葉身及び葉鞘の色は緑である。穂長は中,穂数はやや少,粒着密度は密である。穎色は黄白,ふ先色は黄白-黄,芒の有無と多少は極少である。玄米の形及び大小は中,精玄米千粒重はやや大,見かけの品質は中の中,光沢は不良,食味は中の上である。出穂期及び成熟期は中生の中,障害型耐冷性はやや弱,穂発芽性はやや易,耐倒伏性は強,収量は多である。いもち病抵抗性推定遺伝子型はPiーa ,b ,穂いもち圃場抵抗性は中,葉いもち圃場抵抗性はやや強である。 「アキヒカリ」と比較して,出穂期及び成熟期が晩いこと等で,「トヨニシキ」と比較して,稈長が短いこと,粒着密度が密であること,玄米の光沢が不良であること等で区別性が認められる。 | ||
登録品種の育成の経過の概要 | ||
この品種は,東北農業試験場(秋田県大曲市)において,昭和57年に「コチヒビキ」に「82Y5-31」(後の「奥羽316号」)を交配し,59年に熱帯農業研究センター沖縄支所(沖縄県石垣市)において,雑種第2代及び3代の世代促進栽培を行った後,東北農業試験場において,60年に雑種第4代で個体選抜,以後,系統育種法により選抜,育成された固定品種である。62年から生産力検定試験及び特性検定試験,63年以降「奥羽331 号」の系統名で地域適応性を検討し,その特性を確認して育成を完了した。平成5年は雑種第12代である。 |
ふくひびき
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/09 00:10 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動ふくひびきは、1993年(平成5年)に東北農業試験場によって育成されたイネ(稲)の品種[1]。旧系統名は「奥羽331号」[2]。「奥羽316号」を花粉親、「コチヒビキ」を種子親とする交配によって育成された[1]。福島県の「フク」と、「コチヒビキ」の「ヒビキ」を組み合わせ、「農村に福を響かせたい」という願いも込めて命名された[3]。
短稈の穂重型で、耐倒伏性が強い[2]。東北中南部での熟期は中生の中[2]。極多収で、1994年(平成6年)に福島県において、10アールで1,000kgの収穫が記録されたことがある[2]。
千粒重は23.2gでやや大粒[1]。食味は「日本晴」に近く、酒造用掛米や米菓加工用米としての適性に優れる[4]ほか、飼料用米としても利用される[2]。
脚注
出典
参考文献
- 石谷孝佑編『新版 米の事典-稲作からゲノムまで-』幸書房、2009年11月。
- 副島顕子著『酒米ハンドブック 改訂版』株式会社文一総合出版、2017年7月。
- ふくひびきのページへのリンク