しきそぞうかんがた‐たいようでんち〔‐タイヤウデンチ〕【色素増感型太陽電池】
読み方:しきそぞうかんがたたいようでんち
色素を利用して光を電気エネルギーに変換する太陽電池。色素が光を吸収して電子を放出する性質を利用し、電解質溶液の酸化還元反応によって電流を発生させるもので、太陽光を化学エネルギーに変換する光合成のしくみと似ている。DSC(dye-sensitized solar cell)。DSSC(dye-sensitized solar cell)。湿式太陽電池。考案者の名からグレッツェルセル(Grätzel cell)、グレッツェル電池ともいう。
[補説] 電極には二酸化チタン、電解質溶液にはヨウ素溶液など比較的安価な材料が用いられるため、シリコン系太陽電池よりも低コストで製造できる。フィルム状にすることも可能で、色や形を自由に変えることができる。
色素増感型太陽電池
色素増感型太陽電池とは、太陽電池の中でも、太陽光を活発に吸収する色素が光を吸収して電子を放出することにより発電する方式の太陽電池のことである。
電池に光が当たると電池中の色素が励起状態となり、電子を放出する。電子は酸化チタン(TiO2)を通って透明電極へと達し、外部に放出される。他方では、電子を放出して陽イオンになった色素がもう一方の電極から供給される電子を電解液中のヨウ素(I)を通じて受け取り、そして元の状態になる。その原理は、植物の光合成にも似ているといえる。
色素増感型太陽電池は、従来のSi太陽電池と比べても色や形状を変更する自由度が高いという特性を持っている。例えば赤や青、緑といった様々な色の電池が製造可能で、形状についても円形、星型など、自由に切り抜いて作ることができる。プラスチック基板を用いれば、曲げても平気な電池も実現できる。また、色素増感型太陽電池はSi太陽電池のように大掛かりな半導体製造設備を必要としなくても製造ができるため、製造コストが大幅に安価であるという特徴を持っている。構造も単純であり、量産しやすいという利点もある。
しきそぞうかんがたたいようでんちと同じ種類の言葉
- しきそぞうかんがたたいようでんちのページへのリンク