ゲートウェイパイプライン
【英】: gateway pipeline
カナダのアルバータ州から太平洋岸までビチューメンを輸送するパイプライン計画の名称。 カナダオイルサンドについては、技術革新による開発/操業費の低減、政府による各種インセンティブの充実、油価の高騰による事業経済性の好転、探鉱リスクがほとんどなく大規模な埋蔵量と生産量を確保できる事業の有望性などにより、今後オイルサンド開発生産は加速され、2004 年末で 90 万バレル/日のビチューメン生産量は、2010 年には 180 万バレル/日にも至ると予測されている。 この生産量増大に備え、従来の主要輸出先であった米国中西部のみならず、新規出荷市場として、アラスカ原油供給が減退傾向にあり新たな供給源を模索している米国西海岸、および需要旺盛な中国を始めとする東アジアへ販路を拡大したい意向が、オイルサンド生産者およびカナダ政府にある。特に、オイルサンドの新規市場として東アジアは大きなターゲットであり、東アジアから見ても中東依存を脱却する供給源の多様化に多少なりとも貢献する存在と言える。そのためには、オイルサンド集積地のアルバータ州からカナダ西海岸への出荷パイプラインが必要となるが、その有力候補としてカナダのパイプライン企業エンブリッジ社の推進するゲートウェイパイプライン(Gateway Pipeline)計画がある。この計画は、アルバータ州のオイルサンド集積地であるエドモントンから西方のブリテッシュコロンビア州西海岸(キティマットなど)まで、全長 1,160km ・通油能力 40 万バレル/日のビチューメン輸送パイプラインを敷設する、というものである。2009 年稼動開始が想定されている本パイプライン計画には、既に中国企業が強い関心を示している。 (磯江 芳朗、2006 年 3 月) |

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