かにぱんの誕生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 10:16 UTC 版)
そうした様々な形のパンの一つとして、1974年(昭和49年)に「かにぱん」が発売された。カニというモチーフは、誰にでもわかりやすく、親しみが持てるキャラクターとして選ばれた。他の種類に比べて人気があったため、カニの形にしぼって販売するようになった。かにぱんが特に人気があった理由は、いくつかの理由が考えられている。 筋にそってちぎることができ、食べやすい。カニは特に関節が多い生物のため、切れ込みが入れやすく、分解しやすい。 ちぎった大きさが、他のパンより食べやすい。 パンダやコアラなどは、手足を分解することに抵抗がありえるが、カニは実物を食べるときにも分解するので、抵抗がない。 カニの形がかわいらしい。 カニという生き物が、日本人にとってなじみ深い。 形が限りなく長方形に近いために、生地を型抜きする際に食品ロスが少ない。 切れ込みのために火が抜けやすくて、焼きむらができにくい。 2004年(平成16年)には、かにぱん開発から40周年の記念として、後述のように、かにぱんを親子で楽しみながら食べることができる商品として、「かにぱんを通じて親子のコミュニケーションを大切にしたい」という三立製菓の考えから、親子でコミュニケーションが取れる絵本「かにぱんオリジナル絵本 うみのおみせやさん」が、抽選で購入者に当選するキャンペーンが実施された。 2017年(平成29年)にはテレビ番組『出没!アド街ック天国』で静岡県浜松市が取り上げられ、スタジオゲストの鈴木砂羽が、浜松の銘菓の一つとしてかにぱんを挙げた。 2020年(令和2年)には、三立製菓の製造設備の更新のため、かにぱんや関連商品の出荷を一時停止することが発表された。長年にわたって親しまれた商品が消えることで、愛好家からはSNSで悲嘆の声が寄せられたが、同2020年9月以降に順次、製造が再開された。
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