あいりん地区をめぐる問題
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「ホームレス」の記事における「あいりん地区をめぐる問題」の解説
「あいりん地区#地域をめぐる問題」も参照 大阪市では、あいりん地区(釜ヶ崎)の釜ヶ崎解放会館などに便宜上の住所登録を行うことが黙認されていた。市職員が登録を勧めた事例もあるという(また、横浜市でも寿町会館に便宜上の住所登録が黙認されているという)。しかし、2006年12月に、解放会館の住民票を不正利用した男が逮捕された事件により、大阪市の事例が明らかになった。この事件では単なる被害者であったが、これをきっかけにマスコミ、特に読売新聞は12月16日、市民権行使による参政を「違法投票」と報じるなどの非難報道を行った。 2007年2月27日、關淳一市長は「居住実態のない」ホームレスの住民票削除を発表。建設労働者の男性が大阪高等裁判所に削除差し止めの仮処分申請を行い、3月1日に認められたことなどから、大阪市は3週間の延期を発表。市選挙管理委員会は3月26日、早急に住民登録の適正化を図るよう求める依頼書を関市長に提出。選管はホームレスなど側との交渉の席上「野宿者は選挙権を行使できない」と主張したとされる。統一地方選挙による大阪市議選告示前日の3月29日、「選挙が無効となる恐れがある(ホームレスの選挙権行使を理由に、選挙無効で訴えられる恐れがある)」として、大阪市はホームレスら約2,000人の公民権を剥奪した。 公民権を剥奪された者が、政府を相手取って国家賠償訴訟を起こしたが、2009年10月23日、大阪地裁(高橋文清裁判長)は原告の請求を棄却し、大阪市と市選挙管理委員会の応対を全面的に認めた。
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