『再板増補江戸惣鹿子名所大全』
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「江戸鹿子」の記事における「『再板増補江戸惣鹿子名所大全』」の解説
寛延4年(1751年)、奥村玉華子撰、江戸藤木久市刊。後須原屋伊八再刊。編者奥村玉華子については不詳だが、医術や宗教への深い造詣が伺え、それらの職業に携わっていたとも考えられる。 50年以上の歳月を経て、構成、内容共に大幅に刷新され、以下のようになっている。 巻1上下 神社類聚 - 童子に「神祇は吾国の本源」であることを知らしめるため先頭に置かれた。 巻2上-4上 寺院類聚 - 寛永寺を先頭に載せた後、地域別に項目を立て、その中で宗旨別に寺院を記す。 巻4下 江府霊仏類聚 - 阿弥陀、地蔵、観音、薬師、不動、弁財天について記す。 巻5上下 名所古跡類聚 - 体裁は旧本に従う。木については名木類聚として樹種毎に分けて掲載する。 巻6上下 名所旧跡雑集 - いろは順に公称里俗の地名を記す。「町」の読み方 巻7 江都年中行事 - 旧本と異なり武家の行事は載せていない。江都諸家名方并市中膏薬類聚 諸細工名物 江府名物并近国近在土産 武家屋敷、職人、商人は網羅不可能のため掲載されていない。 説明文も前作以降に出た類書を参照しつつ考証する研究性の高いものとなっているが、特に『江戸砂子』への批判が顕著であり、同書への対抗意識が伺える。
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