「発色」の原理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/13 11:53 UTC 版)
目の色は2つの遺伝子が影響して現れる遺伝性の身体的特徴のひとつである。2つの主要遺伝子と、それ以外にさまざまな色を作り出すマイナー遺伝子がある。現在知られているだけで人間の虹彩の色を決定する遺伝子は「EYCL1」・「EYCL3」の2つあり、これらの遺伝子がブラウン・グリーン・ブルーの表現型の目の色を決定する。目の色は生後6ヶ月ほどで定まる。 2006年にはEYCL3の位置の特定が分子レベルで発見され、研究者は3839人のサンプルを調査した結果74%の目の色はOCA2近くの一塩基多型遺伝子の数によると発表している(OCA2は以前からアルビノの発症要因として知られていた)。最新の発表では一塩基多型遺伝子の数はブルーとグリーンの目に強く影響することがわかっており、その他にも雀卵斑(通称そばかす)やほくろ、毛髪や肌の色にまで多大な影響を及ぼすとされている。学者はこれらの遺伝子を調節遺伝子と踏んでおり遺伝子情報の形式となっていると考えている。2008年の発表ではOCA2の形式を調節するHERC2遺伝子の中の特定の突然変異がブルーの目の要因になっていることがわかった。ブラウンスポットのあるブルーの目とグリーンの目はグレーの目とはまったく異なったゲノムから成り立つものであるとしており、学者のエイバーグは「遺伝子SNP rs12913832がブルーとブラウンの目に関連性があることが発見されたが、このDNAはブラウンスポットのあるブルーの目からヘーゼル、ダークブラウンまですべての包括的関連性を説明するには至っていない」と述べている。
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