「反原発」の姿勢による党勢拡大と党のその後
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福島第一原子力発電所事故の影響で反原発への世論の高まりもあり原発政策が争点となった2011年のバーデン・ヴュルテンベルク州(ドイツの原子力発電所17基中4基がある)の州議会議員選挙で票の24.2%を獲得し、CDU政権が58年間続いた同州の首相にヴィンフリート・クレッチュマンが就任した。CDU敗北の結果について、同党党首のアンゲラ・メルケル首相は「福島原発の大事故を巡る議論が敗因となったのは明らかだ」と述べた。緑の党が州首相の地位を得るのは、これが初めてとなる。 2010年頃は、CDU/CSUやSPDに迫る支持率を確保し、一部の報道機関が行った世論調査では支持率でSPDを抜くこともあった。 2011年9月4日、メクレンブルク=フォアポンメルン州の州議会議員選挙を経て、議席を獲得していない州議会はなくなった。 2013年9月の連邦議会選挙では環境負荷軽減とアンチ工場式畜産として週一度は菜食日とする「ベジ・デイ」の導入やエネルギーシフトを掲げ、最低賃金制導入、高所得者層への増税なども訴えたが、得票率は8.4%と前回の選挙から2.7%減少し、議席数も68議席から64議席に後退する。この結果を受け、緑の党は選挙分析と総括を行うと共に党指導部の世代交代を決定。最高議決機関である党大会全3日を10月18日から20日の日程でベルリンで開催し、新たな党指導部を選出するとした。 また、社会民主主義政党であるSPDや社会主義・民主社会主義政党である左翼党との最大の違いとして脱物質主義を前面に掲げている。 さらに、温暖化ガスの排出抑制などへの関心が高まっており、若年層を中心に支持を広げている。2019年5月26日の欧州議会選挙では20.5%を得票する躍進を遂げ、SPDの議席を抜いて第二党となった。直後の6月1日の世論調査ではCDU/CSUも抜いて政党支持率首位に立った。 しかし、その後は新型コロナウイルス対策でメルケル政権の支持率が回復したのを受けてメルケルの政党であるCDU/CSUも支持を得たため、支持率首位の座はCDU/CSUへ譲ることとなった。
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