「万国公法」と社会進化論とは? わかりやすく解説

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「万国公法」と社会進化論

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/15 14:35 UTC 版)

万国公法」の記事における「「万国公法」と社会進化論」の解説

中国での『万国公法』の受容は、その当初こそ前述したように儒教的道徳媒介とした自然法理解からなされたが、帝国主義大手を振ってまかり通る世界情勢とのギャップ次第認識されるようになっていった。そうした受容姿勢変化大きく寄与したのが、同じく欧米かもたらされた新思想社会進化論であった厳復が『天演論』(1898年刊)というタイトル翻訳紹介したこの思想は、瞬く間世紀末中国席巻し、「弱肉強食」「適者生存」「優勝劣敗ということばが流行語となった儒教的自然法的な『万国公法理解は、その公的道徳的性格は天(自然)に由来するものだと受け止められていたが、「社会進化論においてはその同じ天が各国間の競争促し切磋琢磨することで進化させるのだと説いた。そこでは弱者保護や平等といった観念払拭されており、天の役割大きく転換されている。すなわち強国弱小国を併呑していく当時の世界情勢帝国主義時代)は、自然の摂理であると受け取られ、『万国公法』の説く万国並立」「万国対峙」という理念建前に過ぎないといったシニカルな受容もたらした以後西欧と同じ「文明国」(=富強国)とならなければ不平等条約解消し、「万国公法」の恩典には与れないという考え広がっていき、西欧列強モデルとした富国強兵改革推進される思想的要因となった

※この「「万国公法」と社会進化論」の解説は、「万国公法」の解説の一部です。
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