《夜這》の正しい読み方
「夜這」の正しい読み方
「夜這」は「よばい」と読む。「夜這い」の振り仮名を省略した表記と解釈される。「やばい」とは読まない。「夜這」の意味解説
「夜這」のもともとの意味は、主に男性が女性の寝所に出向き忍び込むことだった。かつての日本では、男性が夜にだけ女性のもとを訪れる婚姻形態があった。そこで男性が「這う」ようにして忍び込んだことから、「夜に這いながらやってくる」という意味で行為を「夜這」と呼ぶようになる。そこから意味が派生し、男性が女性に求婚する様子も「夜這」と表す。さらに、女性の意思に関係なく肉体関係を迫る行為についても「夜這」と呼ぶことがある。なぜ「夜這」と読むのか・理由
「夜(よ)」は音読みで、「這(ばい)」は訓読みの「這い(はい)」に濁点が付いた状態である。「夜に這いながら出向く」という意味で「夜這い」になり、そこから送り仮名が省略された。ただし、「夜這い」という書き方も残っている。「夜這」の類語・用例・例文
「夜這」の類語には「情事」「求愛」「強姦」などがある。「情事」は主に、性的な形で愛を交わすという意味だ。「求愛」は愛する相手に激しくアプローチする行為である。そして、「強姦」は相手の意思に関係なく肉体関係を持つことだ。いずれも、「夜這」に意味は近い。ただし、「夜這」にはこれらの意味がすべて含まれている。「夜這」の意味は文脈によって変わる。肯定的な文脈では「情事」や「求愛」の意味になる一方、否定的な流れでは「強姦」を意味することも少なくない。以下、「夜這」を用いた例文である。「昔の日本では夜這の風習があった。現代でそんなことをすれば、警察を呼ばれてしまう」
「彼女は信頼していた人間に夜這をかけられた。それ以来、何年も男性不振に陥っている」
「夜這を民俗学的な観点から研究している人もいる。一方で、その視点すら嫌悪している人も少なくない」
「男性は思い込みで行動するべきではない。たとえば、夜這をかけられて喜ぶ女性はまずいないと知るべきだ」
「夜這」の英語用例・例文
英語で「夜這」に該当する単語、言い回しはない。なぜなら、「夜這」は日本独自の言葉だからである。似たような風習は世界中にあるものの、日本の「夜這」とまったく同じとはいえない。あえて挙げるなら、「night crawling」「crawling at night」という直訳となる。いずれも「夜に這う」の意味だ。もしくは、「visit~under cover of the night(夜に紛れて~を訪問する)」という書き方もある。以下、英語における「夜這」の例文を挙げていく。Night crawling is a very old custom. No one knows that time anymore.(夜這はとても古い風習だ。当時を知っている人はもういない)
He visited her under cover of the night.But, she refused him.(彼は彼女に夜這をかけた。しかし、彼女は彼を拒んだ)
He came to his lover's room with the intention of crawling at night. There he witnessed another man and her.(夜這をするつもりで、彼は恋人の部屋へとやって来た。そこで彼は別の男と彼女を目撃した)
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