《呼子》の正しい読み方
「呼子」の正しい読み方
「呼子」は主に「よびこ」と読む語。ただし「よぶこ」と読む場合もある。「呼子」の意味解説
「呼子」は、基本的には、「呼子笛(よびこぶえ)」の略称である。様々な音色を奏でる管楽器とは異なり、特定の音程だけを発する単管笛である。発生する音は甲高く、耳障りな感じだが、これは多くの人に音が生じている方向へ目を向けてもらうためである。呼子は声の代わりに遠くまで音色を響かせる警報用の道具として用いられていた。日本では江戸時代に岡っ引きが泥棒などの犯罪者を追う際に仲間への連絡用に使用していた。雑音が飛び交う中でも呼子の音色ははっきりと認識できることから、現在でも警察官や駅員、刑務官などが業務で使用している。単管笛は水に濡れても音の発生が妨げられない特徴があるため、海上保安庁やライフセーバーなど水に濡れることが多い仕事の現場で重宝されている。呼子はシンプルな構造で扱いも容易なことから防災用品としても広く普及している。口にくわえて息を吹くだけで遠くまで響く甲高い音を出すことから、防犯ブザーの代用品として使われるケースも少なくない。電池切れや静電気による故障など電子機器特有のトラブルとも無縁なことから、工事現場など過酷な環境でも使われている。呼子は厳密に言えば内部に何も付いていない、シンプルな構造の単管笛である。しかし現在では一般的な楽器の笛と同様の構造になっている物や、「電子呼子」「電子ホイッスル」などと称する、呼子のような音色を発生させる電子機器も普及している。
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