Ⅱ.細胞新生説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/16 06:06 UTC 版)
食べ物が腸の粘膜で赤血球という細胞に変わり、赤血球から白血球が新生される。赤血球が体の中を循環して、白血球の特に顆粒白血球が体細胞に分化していく。すべての体細胞は血球の分化によって増殖し、変化していく。 食べものが材料となって腸でつくられた赤血球は、きわめて原始的な細胞である。だからこそ赤血球の中には何十種類もの酵素があり、しかも、エネルギーがプールされている。したがって、赤血球が成熟し切った細胞であるという一般的な考え方は医学的な常識では説明がつかず、これまでの考え方が間違いだといえる。 森下は、そうした現象を動画撮影で示すため、自身で発明した自動撮影装置で得られた連続写真(PLATE Ⅻほか)を、昭和33(1958)年9月20日、第127回東京生理学談話会で初めて公開した。 その後、このフィルムが公開上映された主な学会は、以下のとおりである。 第146回 東京歯科大学学会(1958年) 第37回 日本生理学総会(1960年) 第152回 東京歯科大学学会特別講演(1960年) 第8回 国際血液学会における科学新聞社主催国際懇談会 <PLATE XII:血球の起原p121> 1 - 6:ヒキガエルの赤血球からリンパ球が新生する過程を示す(約90分)。矢印は、2個目のリンパ球の発生から移動を始めるまでを追ったもの。 1:中央やや左にみられるリンパ球は、右側の赤血球細胞質が分離してつくられたもの。赤血球の左上部に痕跡が残る。 2 - 3:この赤血球のその部分に、やがて小さな細胞質の球体が再び発生し(2個目)急速に増大生育してゆく(矢印)。 4:最初に生まれたリンパ球は、この時期に至りようやく活発なアメーバ―運動を始める。 5:新生しつつあるリンパ球(2個目)は、一定の大きさに達すると母細胞(赤血球)から遊離し、先に生まれたリンパ球と同じく移動し始める。 6:2個のリンパ球の新生によって、自らの細胞質の約1/2を失った赤血球は、さらに3個目のリンパ球産生を始める。
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