ピッツバーグ 歴史

ピッツバーグ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/29 13:15 UTC 版)

歴史

初期

1669年フランス人探検家のロベルト・デ・ラ・サールは、ケベックからオンタリオ湖を上り、オハイオ川を下る探検の最中に、ヨーロッパ人としては初めてこの地に足を踏み入れた[9]1717年、ヨーロッパ人商人はオハイオ川・アレゲニー川・モノンガヒーラ川の流域に交易所と入植地を建設し、ピッツバーグの歴史が始まった[10]

ピット砦の小要塞跡。1764年に建てられたピッツバーグに現存する最古の建造物である。

1749年にケベックに駐留していたフランス軍は、カナダの植民地とフランス領ルイジアナとを川で結ぶことを狙ってアレゲニー川を下り、モノンガヒラ川との合流点に当たるこの地に進軍した[10]バージニア植民地総督を務めていたイギリス人のロバート・ディンウィドルは、フランス軍がこの地から撤退するように警告するため、ジョージ・ワシントン少佐をこの地に派遣した。1753年から翌1754年にかけて、イギリスはこの地にプリンス・ジョージ砦を突貫で建てたが、フランス軍はこの砦に進攻してイギリス人を撤退させ、その跡地にデュケイン砦を建てた。やがてフランスは1669年のラ・サールによるこの地の発見を引き合いに出して、オハイオ川流域の支配権を主張すると、その支配権をめぐってイギリスとフランスとの間でフレンチ・インディアン戦争が勃発した。エドワード・ブラドック将軍による1度目のデュケイン砦進攻(モノンガヘイラの戦い)は失敗に終わったが、1758年に行われたジョン・フォーブズ将軍による2度目の進攻は成功し、フランス軍をデュケイン砦から撤退させ、砦を破壊させた。その後フォーブズはこの地にウィリアム・ピットにちなんでピット砦を建てることを命じ、この入植地をピッツボローと名付けた[11]。このピッツボローという地名は、その後1794年にピッツバーグに縮められた[12]

1763年に勃発したポンティアック戦争の最中にピット砦はオハイオ川流域や五大湖周辺のネイティブ・アメリカンの部族によって2ヶ月間にわたって包囲された。ヘンリー・ブーケット大佐はブッシーランの戦いでネイティブ・アメリカン軍を破り、ピット砦を開放した。1768年にはスタンウィックス砦条約が締結され、イロコイ連邦の領土がアメリカ合衆国に割譲され、現在のピッツバーグ市域のうち、ノース・サイドを除く地域がペンシルベニアに編入された。1784年には2度目のスタンウィックス砦条約が締結され、現在のノース・サイドを含む、オハイオ川以北の地域、およびアルゲイニー川流域もペンシルベニアに編入された。一方、この地は植民地時代から、バージニアとの間で州境線をめぐって係争になっていたが、1780年に両州の合意により、メイソン=ディクソン線を西方へ延長することで決着した。ピッツバーグは1785年にペンシルベニア州の所有となった。その後1794年にはピッツバーグが正式にペンシルベニア州の郡区となり[13]1816年には市に昇格した。

産業の発展

モノンガヒラ川河岸風景(1857年)[14]

独立戦争が終わると、ピッツバーグにはさまざまな産業が発展していった。ピッツバーグにおける初期の産業は、オハイオ領土に船で入ろうとする入植者をターゲットにした造船業であった。18世紀末には、ピッツバーグにはガラス産業が興った。1815年頃には、ピッツバーグは鉄、真鍮、錫、およびガラス製品の一大生産地となっていた。1830年代には、ウェールズのメルスィル・ティッドヴィルで起きた暴動により、同地の鉄鋼労働者が大量にピッツバーグに移入してきた。1857年頃には、ピッツバーグには1,000棟の工場が建ち並び、年間2200万ブッシェルの石炭を消費していた。

南北戦争は鉄や軍用品の需要を生み、ピッツバーグの地域経済を潤した。1875年には、アンドリュー・カーネギーが近郊のノース・ブラドック町にエドガー・トムソン鉄工所を創設し、ピッツバーグ地域における鋼の生産が始まった。この鉄工所は後にカーネギー・スチール・カンパニー(Carnegie Steel Company)となった。カーネギー・スチールはヘンリー・ベッセマーの発明した鋼の精錬法を導入することによって成長した。1901年、カーネギー・スチールはフェデラル・スチール・カンパニー、およびナショナル・スチール・カンパニーと統合され、USスチールが設立された。全米最大の鉄鋼会社となったUSスチールの本社はピッツバーグに置かれ、またジョーンズ・アンド・ロックリン・スチールなどもあり、鉄鋼業界におけるピッツバーグの地位を確立させた。1910年代には、全米で生産される鉄鋼の1/3から1/2がピッツバーグで生産されていた。

産業の発展に伴って人口も急増した。1910年には、ピッツバーグは人口533,905人を抱え、ニューヨーク(4,766,883人)、シカゴ(2,185,283人)、フィラデルフィア(1,549,008人)、セントルイス(687,029人)、ボストン(670,585人)、クリーブランド(560,663人)、ボルチモア(558,485人)に次ぐ全米第8の都市に成長していた[15]。50万人を超える住民の多くは、エリス島を通って移入してきたヨーロッパ人移民であった。

1913年11月1日、アメリカ初のガソリンスタンドが市内で営業を開始[16]モータリゼーションが発達する契機となった。

ピッツバーグのダウンタウン(1920年

マシーン政治と市政改革

産業の町として急速に発展したピッツバーグでは、実業界の指導者がそのまま政治の指導者であり、選出・任命される幹部公務員もまた自分の事業を抱えていた。市の公共投資は彼らの事業に便宜を図るように実施されてきた[17]

アメリカ合衆国の諸都市では、19世紀後半に人口が増えて労働者の票が選挙に不可欠になると、中・下層の市民に個別的な便宜をはかって集票し、それを市政支配のために用いるマシーンが登場した。ピッツバーグのマシーンは、市職員から頭角を現したクリストファー・マギーと、労働者から実業家に成り上がったウィリアム・フリンが1880年に築いた共和党のマギー・フリン・リングと呼ばれるもので、1901年までピッツバーグの政治を完全に支配した。マギーとフリンは自らは基本的に公職につかず、親族・友人・部下たちを市議会議員に当選させ、議員を通じて思いのままに幹部職員の任命を行なった。実施される市の政策、公共事業はフリンの企業に利益をもたらすようにされた[18]

マシーン支配は利益誘導によって中・下層の大衆の支持を獲得するものであったが、腐敗から利益を得ない企業の経営者や、医師・弁護士などの専門職は不満を抱えていた[19]。彼らは19世紀末から市政改革運動を起こして、マシーンの腐敗を追及し、市民リーグを結成した。1899年にマシーンからの造反者が市民党を作って市民リーグと手を結び、1901年にマギーが死ぬと、マギー・フリン・リングは選挙で敗れ、急速に崩壊した[20]。1905年には民主党の市政改革派ジョージ・グズローが市長に当選した。市政改革は必ずしも市民参加をうながすものではなく、むしろ逆に、参加の機会を遮断することでマシーンを解体し、集権的・専門的な市政を作る方向に進んでいった[21]

衰退と再生

2009年、ピッツバーグはG20サミット開催地として世界の首脳を迎えた。

第二次世界大戦中には、ピッツバーグでは9500万トンもの鉄鋼が生産された[11]。しかし、この頃になると、石炭を燃やしたり、鉄鋼を生産したりするのに伴う大気汚染により、スモッグが発生するようになった。大気汚染自体は1868年にボストンの作家・漫画家ジェームズ・パートンがピッツバーグをhell with the lid off(恐ろしいもののありったけを見せられた地獄)と評した[22]ように既に現れていたが、それがおよそ80年経って顕在化した形になった。1960年代に入ってもピッツバーグの産業は発展を続けていたが、1970年代に入ると、地元鉄鋼業は衰退に転じた。工場は相次いで閉鎖に追い込まれ、街には大量の失業者があふれた。しかし1980年代に入ると、ピッツバーグは鉄鋼業に依存していた従前の産業構造から脱却し、ハイテク、保険、教育、金融、サービス業を中心とした地域経済へと移行することにより、活気を取り戻した。

こうしてピッツバーグは再生を遂げた。2007年に始まったサブプライムローン問題に端を発した、2000年代後期の世界的な金融危機とその後の不況の中においても、ピッツバーグでは雇用や住宅価格がアメリカ合衆国内の他地域に比較して安定し、地域経済の強さを見せ付けた。2009年5月、バラク・オバマ第3回20か国・地域首脳会合の開催目的である、金融と世界経済の「再生」というイメージを強調するため、当初はニューヨークで開かれる予定になっていたこの会合の開催地を、再生の成功体験を持つピッツバーグに変更した[7]。「G20ピッツバーグ・サミット」とも呼ばれるこの会合は、2009年9月24日・25日にダウンタウンのデイヴィッド・L・ローレンス・コンベンション・センターで開催された。しかし、1950年のピーク時に676,806人を数え、全米12位の規模[23]であった人口はその後激減し、2020年にはピーク時の半分以下、302,971人(全米68位)にまで減った[1]


注釈

  1. ^ フォーブスがスコットランド人であったことから、この地名のburghという部分はエディンバラと同様に、「バラ」と発音されることを意図したものであったと考えられている。

出典

  1. ^ a b QuickFacts: Pittsburgh city, Pennsylvania. United States Census Bureau. 2020年.
  2. ^ a b QuickFacts. United States Census Bureau. 2020年.
  3. ^ How to Spell Pittsburgh Archived 2006年9月28日, at the Wayback Machine.. Carnegie Library of Pittsburgh.
  4. ^ ダニエル・R・ヘッドリク 『情報時代の到来 「理性と革命の時代」における知識のテクノロジー』 法政大学出版局 2011年 p.206.
  5. ^ Pittsburgh Facts. Pittsburgh Post-Gazette.
  6. ^ Napsha, Joe. Growth of jobs locally bucks nationwide trend. Pittsburgh Tribune-Review. 2008年8月2日.
  7. ^ a b US to host next G20 world meeting. BBC. 2009年5月28日.
  8. ^ Blazina, Ed and Rich Lord. City to host global leaders for G-20 summit in September. Pittsburgh Post-Gazette. 2009年5月29日.
  9. ^ Riverfacts: Historical - General History Archived 2008年1月11日, at the Wayback Machine.. Friends of the Riverfront.
  10. ^ a b Historic Pittsburgh Chronology by Decade: 1717-1749. University of Pittsburgh. 2009年10月2日.
  11. ^ a b Lorant, Stefan. Pittsburgh, The Story of an American City. 5th Ed. Esselmont Books, LLC. 1999年. ISBN 0685920127.
  12. ^ How to Spell Pittsburgh Archived 2007年7月6日, at the Wayback Machine.. Carnegie Library of Pittsburgh.
  13. ^ Pittsburgh First, the Official Organ of The Chamber of Commerce of Pittsburgh. Chamber of Commerce of Pittsburgh. 1921年.
  14. ^ Ballou's Pictorial. 1857年2月21日.
  15. ^ Gibson, Campbell. Table 14. Population of the 100 Largest Urban Places: 1910. U.S.Census Bureau. 1998年6月15日.
  16. ^ 下川耿史『環境史年表 明治・大正編(1868-1926)』p.389 河出書房新社 2003年11月30日刊 全国書誌番号:20522067
  17. ^ 寄本勝美「ピッツバーグ市におけるマシーン政治と市政改革運動」232-234頁。
  18. ^ 寄本勝美「ピッツバーグ市におけるマシーン政治と市政改革運動」229-240頁。
  19. ^ 寄本勝美「ピッツバーグ市におけるマシーン政治と市政改革運動」248-249頁。
  20. ^ 寄本勝美「ピッツバーグ市におけるマシーン政治と市政改革運動」241-246頁。
  21. ^ 寄本勝美「ピッツバーグ市におけるマシーン政治と市政改革運動」250-251頁。
  22. ^ Kalson, Sally. Cartoonist draws, fires a blank with Pittsburgh joke. Pittsburgh Post-Gazette. 2003年11月19日.
  23. ^ Gibson, Campbell. Table 18. Population of the 100 Largest Urban Places: 1950. U.S.Census Bureau. 1998年6月15日.
  24. ^ Google Earth. Google. 2009年.
  25. ^ a b Historical Weather for Pittsburgh, Pennsylvania, United States of America. Weatherbase.com.
  26. ^ Map of City of Pittsburgh Neighborhoods. City of Pittsburgh.
  27. ^ Census: Pittsburgh Archived 2007年8月10日, at the Wayback Machine.. p.27. Department of City Planning, City of Pittsburgh. 2006年1月.(PDFファイル)
  28. ^ Red Light to Green Light. The Pittsburgh Cultural Trust.
  29. ^ Press Release: American Eagle Outfitters Announces Pittsburgh's SouthSide Works Location As New Corporate Headquarters. Warrendale, Pennsylvania: American Eagle Outfitters, Inc. 2005年10月21日.
  30. ^ U.S. Steel Tower, Pittsburgh. Emporis Research.
  31. ^ One Mellon Center. Emporis Research.
  32. ^ One PPG Place. Emporis Research.
  33. ^ Fifth Avenue Place. Emporis Research.
  34. ^ One Oxford Centre. Emporis Research.
  35. ^ Gulf Building. Emporis Research.
  36. ^ Three Mellon Place. Emporis Research.
  37. ^ FreeMarkets Center. Emporis Research.
  38. ^ Cathedral of Learning. Emporis Research.
  39. ^ Pittsburgh, Pennsylvania - Transatlantic Cities Network Archived 2010年6月19日, at the Wayback Machine.. The German Marshall Fund of the United States.
  40. ^ City Council Archived 1998年12月6日, at the Wayback Machine.. City of Pittsburgh.
  41. ^ Roddy, Dennis B. Ravenstahl sworn in as Pittsburgh mayor. Pittsburgh Post-Gazette. 2006年9月1日.
  42. ^ Rotstein, Gary. Ravenstahl must run next year. Pittsburgh Post-Gazette. 2006年10月13日
  43. ^ Pittsburgh Elects Luke Ravenstahl As Mayor Again. WTAE. 2009年11月4日.
  44. ^ Fortune 500 2009: States: Pennsylvania Companies. Time Warner Company. 2009年5月4日.
    なお、これらの企業のうち、マイランおよびコンソル・エナジーはピッツバーグ市内ではなく、南西郊のキャノンズバーグに本社を置いている。
  45. ^ Pittsburgh Int'l. (Form 5010 Archived 2015年9月24日, at the Wayback Machine.) Airport Master Record. Federal Aviation Administration. 2015年6月25日. 2015年8月15日閲覧.
  46. ^ US Airways cutting Pittsburgh service. Pittsburgh Business Times. Ctd by The Business Journal. 2007年10月3日.
  47. ^ Port Authority's Fixed Guideways System. Port Authority of Allegheny County.
  48. ^ Duquesne Incline. Society for the Preservation of the Duquesne Heights Incline. 2009年9月8日.
  49. ^ CMU日本校について. カーネギーメロン大学日本校. 財団法人ひょうご情報教育機構.
  50. ^ Alberts, Robert C. Pitt: The Story of the University of Pittsburgh 1787-1987. Book One. p.1. University of Pittsburgh Press. 1987年. ISBN 0-8229-1150-7
  51. ^ UPMC Named to U.S. News & World Report Honor Roll of America’s Best Hospitals for the Ninth Time. Media Relations. University of Pittsburgh Medical Center.
  52. ^ District Overview. Pittsburgh Public Schools. 2009年.
  53. ^ Nation's Largest Libraries. Public Library Data Service: Statistical Report 98. Chicago: Public Library Association. 1998年. Qtd by LibrarySpot.
  54. ^ A History of Heinz Hall. Pittsburgh Symphony Orchestra.
  55. ^ The Benedum Center for the Performing Arts Archived 2011年8月7日, at the Wayback Machine.. The Pittsburgh Cultural Trust.
  56. ^ National Resister of Historic Places: Weekly List Actions. p.27. National Park Service. 1986年3月7日.(PDFファイル)
  57. ^ Overview. Tamburitzans, Duquesne University.
  58. ^ Our Companies. Pittsburgh Playhouse, Point Park University.
  59. ^ History Archived 2008年10月13日, at the Wayback Machine.. Carnegie Museum of Art.
  60. ^ Vogel, Carol. Warhol Museum Head Announces Resignation. The New York Times. 1995年2月7日.
  61. ^ Home. Bayernhof Museum.
  62. ^ Pirates History. Pittsburgh Pirates.
  63. ^ Pirates guaranteed of record-breaking 17th consecutive losing season. ESPN. 2009年9月7日.
  64. ^ Steelers History. p.1. Pittsburgh Steelers.(PDFファイル)
  65. ^ Steelers History. p.4. Pittsburgh Steelers.(PDFファイル)
  66. ^ Holmes' grab secures Steelers' record sixth Super Bowl title. ESPN. 2009年2月1日.
  67. ^ Belko, Mark. New arena design takes its lumps. Pittsburgh Post-Gazette. 2008年8月9日.
  68. ^ The Point: The Underground River. Carnegie Library of Pittsburgh.
  69. ^ Charleton, James H. National Register of Historic Places Inventory - Nomination Form: Kennywood Park. History Division, National Park Service. 1985年3月.(PDFファイル)
    なお、もう1つはニューヨーク北郊、ウェストチェスター郡ライに立地するライ・プレイランドである。
  70. ^ Parques de Atracciones. Parques Reunidos.
  71. ^ Gibson, Campbell. Population of the 100 Largest Cities and Other Urban Places in the United States: 1790 to 1990. US Census Bureau. 1998年6月.
  72. ^ The Greater Pittsburgh Sister Cities Association. World Affairs Council of Pittsburgh.






ピッツバーグと同じ種類の言葉


固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ピッツバーグ」の関連用語

ピッツバーグのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ピッツバーグのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのピッツバーグ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS