シュトルムティーガー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/14 01:52 UTC 版)
戦歴
シュトルムティーガーの最初の役割は、重歩兵支援車輌として、要塞化・重防御構築物を攻撃することであった。しかし、最初のシュトルムティーガーが運用できるようになった時には、すでに戦局が悪化しており、ドイツ国防軍も攻撃より防御用の武器として使用した。
シュトルムティーガーを運用するために、第1000・1001・1002シュトルムティーガー中隊(PzStuMrKp = Panzer Sturmmörser Kompanien)の3つの新しい中隊が編成された。これら中隊は、当初14輌を配備する予定であったが、後に各4輌となり、さらに2個小隊ずつに分けられた。
第1000突撃臼砲中隊は、ワルシャワ蜂起の最中、1944年8月13日に2輌で編成され、プロトタイプがこれらとは別行動をとっている。これが、シュトルムティーガーの最初の実戦投入と考えられている。1944年12月トリール地区に配備、1945年1月の初めアルザス国境で3輌が行動不能となり、1輌のみで戦った。
続いて、第1001・1002シュトルムティーガー中隊が9月と10月に編成された。第1000と1001の2個中隊はアルデンヌ攻勢(バルジの戦い)の間、突破用部隊として選定された。
この攻勢の後、シュトルムティーガー中隊は、西部戦線だけでなく、ドイツ本土の防御にも使用された。
現存車両
- 車台番号 250174、ムンスター戦車博物館
- 元はアメリカ陸軍兵器博物館の収蔵品で、現在はコブレンツ国防技術博物館から同博物館に貸し出されている。以前はジンスハイム自動車・技術博物館で展示されていた。
- 車台番号 20554、クビンカ戦車博物館
- 1945年4月にエルベ地区で赤軍が鹵獲した車両と伝えられている。
ムンスター戦車博物館の展示車両。手前に置かれているのは38cmロケット砲弾。
クビンカ戦車博物館の展示車両。
登場作品
- ^ a b c d e f g h i j k シュピールベルガー『ティーガー戦車』243頁
- ^ 箙「38cm 61式ロケット弾発射機搭載突撃臼砲ティーガー」3頁
- ^ a b 箙「38cm 61式ロケット弾発射機搭載突撃臼砲ティーガー」3、4頁
- ^ a b c d e シュピールベルガー『ティーガー戦車』201頁
- ^ a b c T. Melleman.「PzKpfw VI Tiger」Vol. IV. Sturmtiger. 23頁
- ^ 箙「38cm 61式ロケット弾発射機搭載突撃臼砲ティーガー」5頁
- ^ a b 箙「38cm 61式ロケット弾発射機搭載突撃臼砲ティーガー」6頁
- ^ 箙「38cm 61式ロケット弾発射機搭載突撃臼砲ティーガー」8、10頁
- ^ 箙「38cm 61式ロケット弾発射機搭載突撃臼砲ティーガー」7頁
- ^ 箙「38cm 61式ロケット弾発射機搭載突撃臼砲ティーガー」14、15頁
- ^ a b 箙「38cm 61式ロケット弾発射機搭載突撃臼砲ティーガー」10頁
- ^ a b c 箙「38cm 61式ロケット弾発射機搭載突撃臼砲ティーガー」24頁
- ^ 箙「38cm 61式ロケット弾発射機搭載突撃臼砲ティーガー」12頁
- ^ 箙「38cm 61式ロケット弾発射機搭載突撃臼砲ティーガー」24、29頁
- ^ 箙「38cm 61式ロケット弾発射機搭載突撃臼砲ティーガー」48頁
- ^ 箙「38cm 61式ロケット弾発射機搭載突撃臼砲ティーガー」24、25頁
- ^ 箙「38cm 61式ロケット弾発射機搭載突撃臼砲ティーガー」8、22頁
- ^ シュピールベルガー『ティーガー戦車』204頁
- ^ 箙「38cm 61式ロケット弾発射機搭載突撃臼砲ティーガー」31頁
- ^ a b c d シュピールベルガー『ティーガー戦車』205頁
- ^ 箙「38cm 61式ロケット弾発射機搭載突撃臼砲ティーガー」28頁
- ^ シュピールベルガー『ティーガー戦車』243頁
固有名詞の分類
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