飛行の経過
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「大阪航空堺市墜落事故」の記事における「飛行の経過」の解説
同社のロビンソン式R22Beta型JA102D(以下「同機」)は、2007年10月27日、八尾空港(以下「同空港」)から1回約15分の体験飛行を同じ機長(以下「本件機長」)で5回計画しており、この内事故となった4回目の飛行では本件機長が左席、同乗者が右席に着座し、14時50分頃に同空港を離陸した。 大阪航空局八尾空港事務所に通報された同機の飛行計画の概要は、次のとおりであった。 飛行方式:有視界飛行方式(VFR) 出発地:八尾空港 移動開始時刻:13時30分 巡航速度:80kt 巡航高度:有視界飛行方式(VFR) 経路:大阪 目的地:八尾空港 到着予定時刻:15時30分 飛行目的:社用飛行、同空港での着陸4回、 持久時間で表された燃料搭載量:2時間30分 搭乗者数:2名
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飛行の経過
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「ニュージーランド航空901便エレバス山墜落事故」の記事における「飛行の経過」の解説
1979年11月28日8時17分 (NZDT)、TE901便はオークランド空港を離陸した。TE901便は計画どおり順調に飛行し、ケープ・ハレットを通過してマクマード基地方向へ機首を向けた。 離陸から5時間後の12時18分 (NZST)、乗員はマクマード気象事務所と交信した。それにより、ロス島上空は本曇りで軽い降雪があり、3,000フィート(約910メートル)に雲底があり視程は40マイル(約64キロメートル)だと知らされた。有視界気象状態で16,000フィート(約4,900メートル)以下に降下することを管制官が許可した地域は雲に覆われていた。 マクマードの北40マイル(約74キロメートル)の付近で乗員は雲の切れ間を見つけた。この切れ間は海面まで通じており、機長はここを降下して雲の下へ向かうことにした。 TE901便はマック・センターに対し、有視界飛行で高度10,000フィート(約3,000メートル)から2,000フィート(約610メートル)へグリッド180度で降下し、そのまま有視界飛行でマクマードまで飛行する許可を求めた。この時のグリッド180度とは北向きであり、陸地から離れる方向、すなわち安全余裕が増えることを意味した。機長の要求に対して管制官が異議を唱える理由はなかった。 ところが、途中でマック・センターへ連絡することなく機長は経路を変更した。5,800フィート(約1,800メートル)まで降下した段階で右旋回と左旋回を行った。そして、グリッド方位357度(機首を陸地へ向けた状態)で2,000フィート(610メートル)まで降下を実施した。さらに雲の下に出るため、飛行計画の経路に沿って(すなわちロス島に向かって)1,500フィート(約460メートル)まで降下した。この経路の最低安全高度は16,000フィート(約4,900メートル)だったのにも拘らず、副操縦士も降下に反対しなかった。 TE901便の周囲にはホワイトアウト現象が極めて起こりやすい気象条件が揃っていた。ホワイトアウトとは、大気の効果により視界全体が真っ白になって天地の区別や方向、距離などの感覚が失われる現象である。ホワイトアウトの発生条件は、単色の白い表面があることと、散乱光で影無く照らされることであり、雪で覆われた極地では特に起こりやすい。ホワイトアウトは吹雪や霧の中で発生するが必ずしも雪や霧とは関係ない。この現象は、よく透き通った大気中であっても、雲の下で豊富に光がある場合であっても起こることがあり、有視界気象状態を満たしていても起こりうる。 ほどなくして、さすがに心配になって機長は上昇を決めた。機長と副操縦士が上昇経路について相談していたその時、対地接近警報装置 (GPWS) が鳴り響いた。コックピットボイスレコーダー (CVR) には以下の音声が記録されている。 GPWS:「Whoop whoop,(警報音)Pull Up!(機首を上げろ!). whoop whoop...」 航空機関士:「500フィート(約150メートル)」(Five hundred feet.) GPWS:「Pull Up!」 航空機関士:「400フィート(約120メートル)」(Four hundred feet.) GPWS:「whoop whoop, Pull Up! whoop whoop, Pull Up! whoop whoop, Pull Up!」 機長:「ゴー・アラウンド、出力アップ」(Go-around power please.) GPWS:「whoop whoop, Pull-...」 [記録終了] 機長は上昇のため最大推力を指示し、3発のエンジンはハイ・パワー・セッティングにセットされた。しかし、衝突を回避するには遅すぎであった。直後に機体はロス島に衝突し、CVRの記録は終わっている。警報が鳴ってから衝突まで5、6秒程度のことであった。後の事故調査報告書によると乗員の反応時間は経験を積んだパイロットと「同等ないしそれより良い部類」とされた。同報告書では次のように続けている。「しかし、ホワイトアウトのためか、ゴー・アラウンドの試みは、明白な障害を回避するというより、警報に対する手順通りの行動だったようである」。警報が反応した斜面は、緩やかな傾斜というより高さ300フィート(約91メートル)の急峻な崖だった。 12時50分 (NZST)、事故機は雪で覆われた氷の斜面に衝突した。衝突した地点は南緯77度25分30秒、東経167度27分30秒、標高1467フィート(約447メートル)だった。衝突により機体は分解して斜面の低い方から高い方へ数百メートルの帯状に散乱し、発生した火災で焼き尽くされた。 搭乗者全員は死亡した。死因は衝突時の衝撃によると見られている。仮に衝突時の衝撃で致命傷を免れたとしても、事故後の天候では生還することは難しかったと考えられている。乗客のほとんどは夏着であったほか、事故機のサバイバル用品は標準装備であり極寒の南極に合わせたものではなかった。その上、乗員に対する極地でのサバイバル訓練も実施されていなかった。
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