民事裁判の判例とは? わかりやすく解説

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民事裁判の判例

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/08 09:03 UTC 版)

著作者人格権」の記事における「民事裁判の判例」の解説

著作者人格権関連する日本主な判例以下の通りである。 公表権 - 中田英寿事件 東京地裁 平成12年 (2000年) 2月29日判決判時1715号76収録サッカー選手中田英寿半生記した書籍を、中田本人許諾なく出版社出版書籍には幼少期からプロ時代までの本人写真や、中学時代文集収録された詩などが含まれていた。これがパブリシティ権プライバシー権著作者人格権公表権、および著作権複製権侵害にあたるとして、出版差止損害賠償求めて提訴したプライバシー権侵害複製権侵害認められたものの、既に公表され著作物であることから、公表権侵害棄却された。 氏名表示権 - 歴史小説事件 知財高裁 平成28年 (2016年) 6月29日判決判例集登載直木賞受賞作家の佐藤雅美は『田沼意次主殿の税』などの歴史小説執筆している。佐藤著作物テレビ番組利用されたとして、番組差止と3200万円損害賠償求めて番組制作会社相手提訴した一審東京地裁著作権侵害認めて30万円損害賠償命じたが、これを不服として控訴した二審知財高裁では、番組エンドロール参考文献として著者名入り小説名を表記していたことから、氏名表示権侵害あたらないとした。 同一性保持権 - ときめきメモリアル事件 詳細は「ときめきメモリアルメモリーカード事件」を参照 最高裁 平成13年 (2001年) 2月13日判決民集55巻187収録同一性保持権 - 新梅田シティ事件 大阪地裁 平成25年 (2013年) 9月6日判決判時2222号93収録大阪府にある複合商業施設新梅田シティ建築設計を巡る訴訟造園家基本設計に基づき新梅田シティ庭園造成され、1993年開業している。その後建築工事会社2006年新梅田シティ北側工事請け負い緑地庭園改修行っている。さらに2013年建築家安藤忠雄設計した希望壁」題する巨大モニュメント設置する工事開始された。このモニュメント設置によって、当初造園家著作物である設計書同一性保持毀損されたとして、工事続行禁止仮処分求めて造園家提訴した造園家設計書は、その思想反映されていることから著作物であると認められた。また高さ9メートル長さ78メートル巨大モニュメント設置により、日照条件悪化して植物が育たなくなることから、庭園景観影響を受けるとも指摘された。しかし、商業施設オーナー将来的改修できないとなると不利益を被るとの判断から、造園家申立て棄却された。

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民事裁判の判例

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著作者人格権」の記事における「民事裁判の判例」の解説

公表権 - ウィスラー判決 (破毀院1900年) アメリカ合衆国出身イギリスで主に活躍した画家ジェームズ・マクニール・ウィスラー (ホイッスラーとも綴る) が、完成した作品契約に対して引き渡し拒否した事例である。フランス最高裁にあたる破毀院は、ウィスラーに対して損害賠償命じたものの、著作権法上の公表権ウィスラー認め作品引き渡し要求棄却した。 公表権 - カモワン判決 (1931年) 出来栄えに不満を持った画家シャルル・カモワン(フランス語版英語版)が切り刻んでゴミ箱捨てた作品を、ゴミ漁り人がアート収集家売却して復元されてしまい、11年後1925年フランシス・カルコフランス語版英語版)が所有していることが判明した事件である。復元され作品差し押さえられ5000フラン損害賠償として原告カモワンに支払うよう命じられた。 尊重 - ベケット判決 (パリ大審裁、1992年) サミュエル・ベケット著『ゴドーを待ちながら』(1952年出版) は、ベケット男性主人公想定していたにも関わらず演劇の演出家が女性変更しようとしたことから、ベケット死後著作権相続人がこの演劇差し止め求めて提訴している。これに対しパリ大審裁は1992年尊重侵害認めている。しかし、同様の裁判イタリアローマで問われ2006年改変認めていることから、フランスイタリアで異な判決となっている。 尊重 - デビュッフェ判決 (ベルサイユ控訴院1981年) フランスでは同一性保持 (改変禁止) 以外でも、尊重侵害裁判発生している。自動車大手ルノー彫刻家デュビュッフェ作品発注したにも関わらずルノー完成拒んだことから、彫刻家作品完成させる尊重侵害されたして、原告デビュッフェが勝訴している。

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同一性保持権 - モンティ・パイソン対ABC裁判en: Gilliam v. American Broadcasting Companies, Inc.」も参照 イギリス代表するコメディ・グループのモンティ・パイソンスケッチコメディ脚本出演手掛けたテレビ番組空飛ぶモンティ・パイソン』(英国BBCにて1969年から1974年放送) が、米国のABCでも放送された際に一部内容改変された。これに対しモンティ・パイソンメンバー内で唯一の米国籍を有するテリー・ギリアム他は、原著作物同一性損なわれたとしてABCを提訴した編集カットによってモンティ・パイソンブランド毀損するとして、二審の第2巡回区控訴裁判所1976年勝訴判決下した米国ベルヌ条約批准し著作者人格権一部著作権法の第106A条に定めたのは1989年であることから、これ以前著作者人格権侵害認めた判例数少ないまた、第106A条は視覚芸術著作物対象限定しており、テレビ番組対象外であることから、仮にこの訴訟1989年以降であれば敗訴していた可能性指摘されている。 パロディ関連裁判 詳細は「著作権法の判例一覧 (アメリカ合衆国)」を参照

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